日本人の「テレビ離れ」はいつはじまったのか?データが明かす真実

ターニングポイントは「1993年」
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スマホがトドメ

さらに'95年には「ウィンドウズ95」が日本で発売され、インターネットの時代が本格的に始まる。'00年ごろからはネットの使用料金が定額制となり、動画コンテンツも増えて、娯楽としての役割を担うようになっていく。

'04年には紅白歌合戦(第2部)の視聴率が初めて40%を割った。

「そうはいっても'05年まではゆるやかな下降です。しかし、それ以降の低下は激しくなります。それはデジタル録画機が普及していくことが大きな原因です。

それまでもビデオテープによる録画機はありましたが、録画再生視聴率は1%もなかった。これが'05~'10年の間に伸びている。

いまや80%の家庭にデジタル録画機があり、ゴールデン帯の番組をリアルタイムで見る視聴者を奪っています」(前出・鈴木氏)

 

そして、追い打ちをかけたのが、スマホの登場である。'08年には「iPhone」が日本で発売。総務省の調査によれば、'13年にはスマホを持つ世帯の割合は6割を超えている。

人々はPC、タブレット、スマホで、お気に入りの動画を好きなときに楽しむようになった。

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HUTのグラフを見れば、ゴールデン帯にテレビをつけている世帯は、'93年からの15年間で10%も下落している。

それを象徴するように、フジの月9ドラマは'14年春に初めて9%台に低迷。以降、悲しいかな同枠からヒット作は生まれていない。

'87年に『独眼竜政宗』が39.7%を記録したNHK大河ドラマでさえ、無関係ではいられない。'12年の『平清盛』、'15年の『花燃ゆ』が平均視聴率で歴代ワーストの12%を記録している。

夜は自宅に帰ってテレビをつけ、家族で食卓を囲む。翌日は職場や学校でテレビの話をする。そんな習慣は家族の形や娯楽が多様化したいまはほとんど残っていない。

現在、夜にテレビをつける世帯はまだ6割いる。だが、その数が今後も下がり続けることは明らかだろう――。

「週刊現代」2018年2月10日号より