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住宅ローンで100万円以上トクする「返済額増額」という裏ワザ

繰上げ返済より効果大

住宅ローンの支払総額を減らす方法としてよく知られているのが、繰上げ返済だ。ただ、繰り上げ返済をするにはある程度まとまったお金が必要になる。

ローンを返済しながら多額の貯蓄をするのは容易ではないが、最近は大企業を中心に賃金上昇も続いており、家計に余裕が出てきている人は多いのではないか。そんな時、ぜひおすすめなのが返済額増額だ。

これによって繰り上げ返済同様、完済までの総返済額を大幅に減額し、残りの返済期間を短縮できる。増額幅、借入れ条件などによっては支払総額を100万円以上カットでき、一部繰上げ返済同等か、それ以上の効果も期待できるのだ。

現在は超低金利なので効果はやや小さくなっているものの、金利が高くなれば、もっと効果が大きくなるので、覚えておいて損はないだろう。

 

元手がなくてもOK

住宅ローンには通常に返済するだけではなく、元金の一部または全額を繰上げ返済する方法がある。本欄の2017年12月15日の記事(「住宅ローンの完済を早める『繰上げ返済の3大鉄則』をご存知か」)でご紹介した通りだ。

100万円の繰上げ返済で何十万円もトクできる仕組みなので、積極的に活用していただきたいが、残念ながらこの繰上げ返済にはある程度の原資が必要になる。少額でも可能だが、手数料がかかる場合には、あまり金額が少ないと実行の効果は乏しいのが現実だ。

それに対し、今回取り上げる「返済額の増額」は、そうした原資がなくてもOK。最近収入が増えたものの、さまざまな事情でまとまったお金はない、あったとしても万一に備えてできるだけ手元に残しておきたいという人もいるだろう。そんなときに注目していただきたいのが、返済額の増額なのだ。

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たとえば、いまの毎月返済額は8万円だが、少し収入が増えたので、あと5000円増やしても大丈夫、あるいは節約を徹底したので月1万円の増額はOKといったケースがあるかもしれない。

その場合、余裕ができた分を毎月返済額の増額に回せば、残りの返済期間を短縮でき、本来支払わなければならない利息を大幅にカットできる。

それによって総返済額が少なくなると同時に、住宅ローンの返済期間を短縮できるので、精神的な安心感もあるのも大きなメリットだ。

一度だけではなく、収入が増加するたびに何度か繰り返していけば、総計では何百万円もトクできる上、完済までの期間を5年、10年と短縮できる。本来なら、定年後も住宅ローンの返済が続く予定だったのを、定年前に終えて、老後は悠々自適の生活に――といったことも夢ではない。

ほんとうに、そんなにうまいこといくのかどうか、いくつか試算してみよう。

まず、次ページの図表1をご覧いただきたい。これは、3000万円を金利1%、35年元利均等・ボーナス返済なしで借り入れている場合の返済額増額による支払額削減効果の仕組みを図解したものだ。