新橋カップルがラブホテルではなく「レンタルルーム」にしけ込む理由

イケナイ人妻の告白
本橋 信宏 プロフィール

人妻たちが新橋に集う理由

前著『上野アンダーグラウンド』の「第四章 秘密を宿す女たち」で、上野駅にほど近い雑居ビルの2階のアロマエステに潜入したとき知り合ったエステ嬢がいた。

ピンク色の胸元が大きくカーブを描くTシャツを着て、笑顔をたやさない。女優の能年玲奈に似ているので玲奈と記述した女だ。本家は独立騒動で“のん”と改名したので、本稿でものんとしておこう。

アロマエステが大流行した10年前ほどではないが、いまでも上野はアロマエステの人気地区になっている。

20代後半ののんは人なつっこさと制服からのぞく胸の谷間のせいか、店でも人気上位だった。

そののんから連絡が入った。

「わたし、結婚したんですよ」

1年半前、結婚することになった、と教えてくれたが、言葉通り店に来ていた5歳年上の常連客とめでたく結婚したのだった。

29歳という歳もあったのか、常連客から熱心に求婚されているうちに、ふと子どもがほしいと思うようになり結婚したという。

こういう心の動きというのは男にはわからない。

結婚相手は信用金庫勤務の真面目な男で、のんにとっては常連客の1人にすぎなかったのだが、タイミングというのだろう、今後の人生を同伴する相手になったのだ。

「結婚したらすぐ妊娠したんですよ」

「アロマエステのほうはまだやってるんですか?」

「いえ。体力がいるからやってないです」

のんは予想外のことを語り出した。

「時間が余ったから、出会い喫茶に顔出すようになったんですよ」

photo by iStosk

のんがよく顔を出してる新橋の出会い喫茶には、いろんな女たちがやってくる。

「地方から出て来た若い奥さんもいるんですよ。ダンナのDVに耐えかねて家を出たんだって。AKBにいそうな可愛い奥さんですよ。男性からたくさん誘いがあるんだけど、最後までいかないでお茶や食事が多いんです。1回つきあうだけで5千円もらえるから、1日に4、5人とお茶か食事するだけで生活費稼げるじゃないですか。

出会い喫茶の女の人たちはわたしから見たら、2割風俗から流れてきた援交目的の人たち。暇つぶしとお小遣い欲しさ、人恋しさという学生、OLが4割、本気で愛人を探しているプロ愛人が4割ですね。男の人は20代から60代のサラリーマンと、70代以上の自営業おじさん、医者や社長さんも多い。

 

出会い喫茶の店長さん、川崎麻世に似てて、本人も意識してるの。オーナーは東南アジアの男という話ですよ。そのオーナー、新橋で居酒屋を何軒も経営してるんですって。やり手ですよねえ」

マジックミラーで仕切られた個室に女性がくつろいでいて、男性は外から見て気に入った女性を店側に報告、店内にあるコーナーで男女が顔をあわせて自己紹介やら世間話をして、話がまとまれば外でデートとなる。店側には入会金と紹介料を男性側が支払うが、女性は無料だ。

外に出て食事するなり酒を飲むなり、男女の関係になるなり、当人同士の話し合いによる。