何回かき混ぜるのがいいのか…医学的に正しい納豆の食べ方を教えよう

食べるなら朝なのか、夜なのかも…
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空腹で食べてはいけない

納豆の栄養を効果的に摂取する際に一番注意しておくべきは、「何と一緒に食べるか」「どう調理するか」である。

ポイントは、ナットウキナーゼが熱に弱いということ。50℃で活性が弱くなり、70℃を超えるとほぼ機能しなくなってしまうと言われている。

「炊き立てのアツアツごはんと混ぜてしまうと、効果が弱くなってしまいます。少し冷ましたごはんと一緒に食べるのがいいでしょう。

同じ理由で、加熱調理をすると効果が小さくなってしまう。味噌仕立ての汁に、潰した納豆を入れる『納豆汁』は風邪に効きますが、納豆を入れるのは最後にし、その後は煮立てないほうがいいと思います」(麻生氏)

 

アツアツごはんはNGだが、納豆は、単品ではなく何かと一緒に食べたほうがより健康への効果が高い。東京都立食品技術センター主任研究員の細井知弘氏が言う。

「納豆菌は、状態によっては酸に弱い性質を帯びています。そのため、胃酸に直接さらされると納豆菌は死んでしまい、生きたまま腸に届きにくいのです。

その点、納豆をごはんなどと一緒に食べると、胃酸の影響がやわらいで、納豆菌が生きたまま腸に届き活動しやすくなる。理にかなった食べ方と言えます」

「一緒に食べる」という点では、「薬味」の選定も重要だ。

「定番の薬味であるネギに含まれるアリシンは、納豆に含まれるビタミンB1の吸収を促進してくれます。ビタミンB1は疲労回復を助けますが、この効果がいっそう高まるのです」(前出・麻生氏)

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その一方、一緒に食べることで、納豆の栄養を打ち消してしまう食品もある。

納豆の独特のにおいをやわらげてくれ、食べやすくなるからという理由で、卵を入れて納豆を食べている人は少なくないだろう。しかし、これが思わぬ落とし穴。麻生氏が続ける。

「卵の卵白に含まれる『アビジン』という物質が問題なんです。納豆には『ビオチン』という、疲労回復や食欲増進に効果のある物質が含まれていますが、アビジンはビオチンの吸収を妨げ、効果を削いでしまう。卵と一緒に食べたい場合は、卵黄だけを混ぜるほうがいいですね」

では、卵焼きや目玉焼きも、納豆と一緒に食べてはいけないのかといえば、そうではない。卵白に含まれるアビジンは、加熱することで性質が変化し、ビオチンの吸収を妨げなくなるのである。

食品ではないが、血液をサラサラにする薬「ワーファリン」を服用している人にとって、納豆は「禁忌」。納豆がワーファリンの効果を弱めてしまうからだ。

ちょっとした工夫をするだけで「奇跡の食品」はさらにパワーアップする。今日からでも、紹介してきた食べ方を試してみてはいかがだろうか。

「週刊現代」2018年1月27日号より

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