「新元号」報道から見えてくる「官邸vs宮内庁」の対立構造

安倍サンの「朝日嫌い」で二転三転?
プチ 鹿島 プロフィール

朝日嫌いの安倍首相の思惑とは

トランプ大統領来日に際し、「美智子さまは〝トランプさんには会いたくない〟というようなご懸念を周辺に示されていたと言うのです」(官邸関係者)という言葉を載せている。では「なぜ美智子さまのご憂慮が拡散されることになったのか」

《それは、朝日新聞が10月20日付朝刊で報じた内容と無縁ではないという。<天皇陛下退位 19年3月末 即位・新元号 4月1日政府最終調整>という見出しの記事を指すのだが、「この報道の後、安倍さんは〝朝日の言っている内容とは逆にしたい〟と漏らしていました。朝日嫌いの安倍さんらしい、と言ってしまえばそれまでですが・・・・。安倍さんはこれまで18年の年末に平成が終わって、19年元日から新元号としたい〟という考えを持っていました。『朝日の逆』というのはそういうことになります」(前出・官邸関係者)》(『週刊新潮』11月30日号)

「官邸関係者」は続ける。

《いずれにせよ、〝朝日の報道と逆にしたい〟という安倍さんのオフレコ発言は朝日新聞をやり玉に挙げているわけですが、やはり陛下のお考えとは違うもの。その点から見て、安倍さんの言葉を聞きつけた宮内庁が刺激され、焦った可能性はありますね。》(『週刊新潮』11月30日号)

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この流れでトランプについてのネガティブな思いを持っているという美智子さまのご発言が表に漏れたという。宮内庁による官邸へのけん制(両陛下とトランプの会談どうなの?簡単には出来ないよ?というけん制)を「新潮」は言っているのだ。

しかしここで注目すべきは「官邸関係者」が《安倍さんは〝朝日の言っている内容とは逆にしたい〟と漏らしていました》とふつうに証言している点ではないだろうか。

もしこれが本当なら、朝日のスクープ『天皇陛下退位 19年3月末』(10月20日)をひっくり返すために官邸側が「4月末退位の案」を出してきたことになる。ただ、朝日が嫌いなためだけに。これは驚きだ。

 

でも慌ててはいけない。大事なのは「ゴシップを寝かせること」である。ほかの媒体でも報道されるかどうか待ってみよう。

すると来た。『東京スポーツ』が。

《10月に朝日新聞が「19年3月末に退位、4月に新元号」と報道。宮内からのリークと噂されており、官邸は不信感を募らせた。結果、今度は朝日のスクープ通りになるのと年度替わりと重なるのを嫌った官邸側がゴネ、4月末退位に落ち着いたという。》(12月5日付)

なんと!

これ、元記事は『新元号をスクープするのはNHKか安倍首相の甥っ子がいるフジテレビか』という素晴らしく下世話な見出しなのだが、一般紙では読めない大事なことを東スポはしれっと書いていたのである。

どう考えても宮内庁と官邸の情報戦が匂う。噂もこうやって重なってくれば無視できない。