「新元号」報道から見えてくる「官邸vs宮内庁」の対立構造

安倍サンの「朝日嫌い」で二転三転?
プチ 鹿島 プロフィール

4月末退位への変更メリット

もともとの案はこうだった。

《政府は当初「18年12月末退位・19年元日改元」と「19年3月末退位・同年4月1日改元」の2案を検討した。》(日経11月22日3面)。

しかし年末年始は皇室行事が立て込むので、年度の切り替わりでキリも良い「19年3月末退位・同年4月1日改元」が有力となった。宮内庁はこの日程を念頭に置いたという。

ところが、

《首相官邸では新たに同年4月末退位の案が急浮上。綱引きが続いている。》(日経・同)となった。

3月退位ではなく4月退位への変更メリットは何か。整理してみると、

・3月は例年、予算案の審議が大詰めを迎え、与野党の攻防が激しさを増す。

・19年は4月に統一地方選もある。立て込む政治日程と同時並行の進行となる。

これに対し、

・19年4月末退位なら一連の政治日程が終わり、落ち着いた環境で迎えられる。

・昭和天皇の誕生日だった4月29日の「昭和の日」、4月30日の退位、5月1日の即位・改元と皇室関連の日程が続き、大型連休もあって祝賀ムードが高まる期待もある。

ふーんそんなものかと思うが、でもやっぱり「年度の切り替わりではない」分かりにくさが残り、釈然としない。

なぜ3月退位の代わりに「4月退位」案が急に出てきたのか。

photo by gettyimages

昨年11月27日に『毎日新聞』に掲載されたコラムにこんな一文があった。

《皇后さま83歳の誕生日にあたる先月20日、朝日新聞が「31年4月改元」と特報した。他社も追随、宮内庁も官邸も否定せず、決まりかと思われた。そこへ5月改元説である。 》(特別編集委員 山田孝男)

そう、私は冒頭で11月22日の各紙の「退位」「改元」記事の1面を並べてみたが、実はその約1か月前に朝日新聞が「スクープ」を放っていたのだ。

それが、『天皇陛下退位 19年3月末』なのである。

大々的な1面で、小見出しには『即位・新元号 4月1日 政府最終調整』

だからこそ、このあと「他社も追随、宮内庁も官邸も否定せず、決まりかと思われた」のだ。しかし11月22日に「4月退位案」が急に出てきた。これは何を意味するのか。

 

こんなときはタブロイド紙や週刊誌も覗いてみる。そもそも私が新聞(一般紙)を読むようになったのは週刊誌や夕刊紙・タブロイド紙(東スポ、日刊ゲンダイ・夕刊フジ)のゴシップ記事をさらに楽しみたかったから。

まず一般紙で前提となる事実を確認する。そのあと刺激的な内容を盛り込んだ記事を満喫する。いきなりカロリーの高い料理に行くのではなく徐々に刺激をあげていく感じ。

週刊誌やタブロイド紙を軽視する人もいるが、先行して書いちゃう精神は後に「あ、あのとき書いていたな」と感心することもよくある。各キャラを利用すればメディアに「出ている情報」だけでそこそこ楽しめるのだ。時には極上のスパイスにも出会える。

そういう意味で言うと『週刊新潮』(11月30日号)の特集記事が目にとまった。

『「安倍官邸」がフタをしたい「美智子皇后の乱」』