中身のない英語を話しても意味がない

言語学習の獲得においては、まずその言語の正しい文法を理解できる年齢に到達してから、情緒的、社会的、動機的な要因が言語獲得に与える影響を踏まえて学習することが大切であり、年齢、早期学習が必ずしも最終的な習熟度に直接的な関係があるわけではない、と発表しています。

英語習得のどのレベルを「完成形」とするのか、教養も品格もある過去のアメリカ大統領(「過去」です、残念ながら)が話すような英語レベルを求めるのか、それとも、発音はネイティブ並みでも、とても実際のネイティブが落ち着いて聞いていられないようなスラングだらけの英語を話すレベルで良しとするのか、目標を見据えた学習も非常に重要です。

様々な研究者の発表や実験、また日本人や日本人以外のノンネイティブ学習者に対して本当に必要な英語を日本とアメリカの両方で指導してきた経験を踏まえると、私は以下のことが大切だと考えています。

・正しい文法の習得:

・修辞法の習得:

・論理的根拠を持つこと(ロジックの大切さ)

以上の3つに重きを置いた英語教育が出来るのは、「母国語があって母国語で論理的に考える言語能力あってこそ」、なのです。

子どもであればあるほど、言葉がもたらす社会的影響や価値には気づいていません。発した言葉が持つ影響をわからないまま、ただその言葉を流暢に話せる人間になることは非常に危険だと私は感じており、これが私の英語教育において大切にしている、「その言葉を使って世の中に何を発信する人間になるのか」、という「ロジック」の部分です。

日本人が「英語」を必要とする現場において、英語は出来るのだけれど、軸のない空っぽな会話では困るわけです。ですから幼少のうちから読み聞かせをすることで、豊かな語彙力、表現力、物事を深く考える力を養っておきたいと思うのです。

また、年齢と習熟度の関係だけではなく、年齢を重ねたからこそ「語学は難しい」という心理が働き、及び腰になるので、その分習熟が遅くなるという研究もあります。
しかしその時期を越えてからの語学学習においては、子どもが母国語をマスターする過程の学びプロセスを念頭に入れながら、コツを抑えた学習法をしていけば良いことなのです。その学習法については、別の機会にご紹介できればと思います。

今の小学生が大人になる頃には、現時点で存在しない仕事に就く子どもたちが40%になるとも言われています。

ネットも更に進化するでしょう。数多ある情報の中から、情報を素早く正確に理解し、吸収し、本当に自分にとって必要な情報なのか、また信頼できる情報なのかを判断し、それを仕事や生活に活かしていく力が更に求められると思います。

つまり、文章を読み、論理的根拠、分析力、物事を深く考える力を用いてさらに発展させる力が問われると思います。

国と国の間=inter-national(インターナショナル)ではなく、自分が何者であるのか、そのルーツとスピリットを踏まえた上で日本人として世界に出て、世界基準のものの考え方を出来てこそglobal(グローバル)になれる。

そのために、早期学習で得られる発音とアクセントありきの英語教育はしなくて大丈夫です。幼少期からの読み聞かせの持つ力、大人だからこそ深みのある英語学習ができるのはアドバンテージなのです。

母国語で深く思考できないことが一番、「バイリンガル」への道を遠ざけてしまうのです。