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怪文書が続々…警察庁「新長官人事」の裏に官僚たちの仁義なき戦い

1月就任は既定路線だったが…

政界との太いパイプを誇る新長官

官邸筋の情報によると、2018年1月中にも警察トップの交代人事が行われる。

現在の坂口正芳警察庁長官が退任し、後任に栗生俊一警察庁次長が昇格する見込みだ。

栗生氏の昇格は、以前から言われていたもので、順当な人事ではあるのだが、この新長官人事を巡って、永田町・霞が関では怪しげな情報が飛び交っている。

 

栗生氏は東大法卒。1981年に警察庁に入庁し、福田康夫首相の秘書官や警察庁刑事局長、官房長などを歴任。政界との太いパイプを誇る。

官邸筋が話す。

「坂口氏が長官に就任したのが2016年8月。2018年1月で任期1年半となり、交代は順当です。

外務省でも、来年1月に、トップの佐々江賢一郎駐米大使が杉山晋輔外務次官と交代します。

2019年には、天皇陛下の譲位やG20日本開催、参院選と統一地方選挙など、大きなイベントが目白押しなので、それに備えて早めに人事を行うことになったのです。

譲位にともなう式典や、G20の警備の準備など、栗生新長官の手腕がさっそく試されることになるでしょう」

怪文書に記された「事件もみ消し」共犯説

だが、この人事を巡っては怪情報も流れている。全国紙の政治部デスクが話す。

「栗生氏に関する複数の怪文書が永田町で飛び交っているのです。新長官人事がらみで、栗生氏を牽制する意味合いがありそうです。

たとえば、出回っている怪文書の一つには、こんな記載があります。このところ準強姦疑惑が取沙汰されている、安倍政権に近い元TBS記者に対して、<検察審査会が不起訴相当を出す前の時点で、栗生氏が『元記者は不起訴相当になる』と話していた>というのです。

[写真]永田町やメディア関係者の間に出回っている怪文書のひとつ(提供:長谷川学)永田町やメディア関係者の間に出回っている怪文書のひとつ(提供:長谷川学)

この準強姦疑惑では、2015年6月に警視庁が嫌疑をかけられた元記者に対し、逮捕状を執行する直前に、当時の警視庁刑事部長だった中村格氏(現・警察庁組織犯罪対策部長)が執行停止の決裁をしたことが報じられています。

怪文書では、この決裁にも栗生氏が関わっていたように書かれていた。

中村氏は、菅義偉官房長官の秘書官出身です。政界では、栗生氏同様、安倍政権と近いため、中村氏と栗生氏が組んで、事件を握りつぶしたのではないかという噂が、まことしやかにささやかれているのは確かです。

いま野党陣営は、『栗生氏が警察庁長官になったら、通常国会でこの疑惑を徹底的に追及する』といまから手ぐすねをひいているところです」