「まさか自分が…」年末年始に突然、路上生活を強いられる人々

いま本当に必要な「支援」とは何か
大西 連 プロフィール

「ふとんで年越しプロジェクト」とは

年末年始は「閉庁期間」といって、公的機関がお休みに入ってしまい、生活に困っても必要な制度を利用することが難しくなる。

それを受けて、毎年、例えば都内では、年末年始に生活困窮した人を支えるために、新宿・渋谷・池袋・山谷地域などの各地域で「越年・越冬」と呼ばれる、炊き出し(共同炊事)や夜回り、医療相談や生活相談などの、民間の支援団体による活動がおこなわれる。

年末年始の「閉庁期間」は年によって違うが、少なくとも5~6日、長いときは9~10日ほども公的な支援が利用できなくなる。

それこそ路上で凍死する人や餓死する人がでてもおかしくない。

私たちは、2013年~2014年の年末年始から、都内の各地の支援団体の協力で「ふとんで年越しプロジェクト(以下、「ふとんP」)」を結成。

2013年~2014年は約20名の人に緊急的なシェルターの提供や医療福祉支援を、2014年~2015年の年末年始には約30名の人に、2015年~2016年には15名の人に、2016年~2017年には25名の人に支援をおこなった。

本来であれば、公的な支援を年末年始の期間にも途切らせないことが必要だ。

だが、2013年からの4年間、厚労省はじめ、関係機関に要望を重ねてきたものの、十分な成果を得ることはできなかった(これについては後述する)。

 

「ふとんP」では、山谷・新宿・渋谷・池袋のそれぞれの活動を支援するべく、医師や看護師による医療相談チームとNPO等で生活相談に従事する生活相談チームとが一緒になって、一つのチームによる相談体制を整備。

必要な人が宿泊できるための個室のシェルター約30部屋分を用意し、年末年始期間に運営するほか、各地の相談会、夜回り等に参加し、医療福祉的な支援につながることができるような支援を展開してきた。

最終的には、例年、「ふとんP」で支援した人は年明け後に、各地で生活保護の申請をしたり、各支援団体のシェルター等に移行したり、実際に就職に結びついたりと、それぞれのニーズに合わせた行き先に向かっていく。