産後に夫を殺したくなる妻たちの告白

エリート高収入男性が愛されない理由
藤田 結子 プロフィール

「できる」よりも「世話する」男へ

だったら、仕事第一ではなく家事育児に協力的な男性をはじめから好きになればいいのだが、内面化された「感情」というのはなかなか理性にしたがってはくれない。バリキャリ志向であったり、高学歴であったりする女性たちでさえ、結婚相手に「自分以上に稼ぐ」ことを望みがちだ。

そもそも女性の多くは「家事育児能力」を結婚相手の条件にあげながらも、第1子を産む前の時点で、相手が育児を分担しなかったとしたら自分がどう感じるのか予想できない。また、フタをあけてみないと、産後に夫がどれくらい家事・育児を積極的にするのかもわからないのである。

 

子どもが産まれた後、育児を熱心にするよそのパパを見て、「うちの旦那と全然違う!うらやましい!」と、以前はたいして重視しなかった部分を気にしはじめ嫉妬する女性の声も聞く。

未婚女性が結婚の条件として男性の稼ぎにこだわる理由の1つは、一般的に女性の収入が低いからである。男女の収入格差が改善されれば、女性側の意識も変わり、相手の稼ぎに執着しなくなるかもしれない。

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とはいえ社会はすぐに大きく変わらないだろうから、いずれ子どもを持ちたいと思う女性は、「仕事第一」のエリート男性よりも、稼ぎが多くなくとも「人の世話が好き」「共感力が高い」男性のほうが子育てのパートナーにはずっといいと肝に銘じておくべきだ。

男性も親になったなら、できる限り育児分担をするほうが長い目で見れば報われるだろう。「お父さん、本当にどうしようもない」と、仕事で帰らず子育てに関わろうとしない父親のことを、毎日の夕食時に母親が子どもたちに愚痴っているケースもある。

子どもは世話してくれる母親の味方をしがちなので、子どもからも「ろくでもない父親」と思われやすい。働いているうちはいいけれど、定年後から平均寿命までの約15〜20年間、家族に相手にしてもらえず住んでいる地域に知り合いもなく孤独だったら、人生全般で幸せだといえるだろうか。