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35歳、突然の末期がん宣告を受けたぼくが知った人生の大切なこと

やりたいことは先送りしない

提供:「#老後を変える」編集部(メットライフ生命)

皆さんは、がんという病気についてどのようなイメージを持っていますか?

おそらく、漠然とした恐ろしさを感じている人が多いことでしょう。「余命」「宣告」「副作用」など、がんという病気に付いて回るキーワードは、いやが応にも不安をかき立てます。

あるアンケートによると、日本人は諸外国の人と比べて、がんに対する恐怖心が飛び抜けているのだそうです。

出典:「リアリティ・チェック:健康・経済プラン・QOLが映し出す未来像と現実のギャップ」を基に作成

グラフを見ると、最大の健康不安要因として「がん」を挙げる人は、日本人回答者の実に61%。2番目に割合の高かった香港を、10%以上も上回る数字となっています。

この要因としては、1981年以降、がんが日本人の死因のトップであり続けているため(※)、死に直結するイメージが強いからだと思われます。

※出典:厚生労働省「人口動態統計月報年計(概数)の概況(平成28年)」

がんについて知らないことだらけ

しかし、そのイメージは必ずしも正しくないと語るのが、今回取材させていただいた西口洋平さんです。

西口さんは現在38歳。奥様と小学生の娘さんがいます。

2年半前に突然、胆管がんの告知を受けました。それも、最も進行した状態のステージ4。人材紹介会社の営業職で日々激務をこなしながらも、健康診断では特に問題なかったため、自分が重大な病気になるなどとは、まったく考えていなかったそうです。

これは西口さんに限ったことではなく、日本では乳がんの検診率がOECDの中でも最低レベルという統計も出ており、恐怖心は持ちながらも、他人事と考えている人が、まだまだ多いのかもしれません。

 

病気発覚のきっかけは、しばらく続いた下痢が気になり、薬をもらうために近所の病院を訪ねたことでした。たぶんストレスからくるものだろう、と初めは軽い気持ちでいたそうですが、症状からは診断がつかず、大きな病院に移って検査を重ねることになり、そこでがんの告知を受けたのです。

順風満帆だった人生に、思ってもみなかったがん宣告。さらに臓器の説明、治療法、手術の必要性、入院生活……、と畳み掛けるように浴びせられる膨大な量の情報を受け止めきれず「まるで他人の話を聞いているようだった」と、西口さんは振り返ります。

実は自分が大きなショックを受けていると気づいたのは、診察室を出て大阪の実家に連絡したときのことでした。受話器の向こうのお母さまに、がん告知を受けたと伝えた瞬間、思わず涙があふれ出てきてしまったのだそうです。

「診断で聞いたときは“あ、そっか”くらいの気持ちだったんですが、今思えば、自分で口に出してがんだと言うことが、認める、自覚するプロセスだったんだと思います」

さらに、自分が『がんについて何も知らない』ということにも、そのとき初めて気づいたそうです。

手術がうまくいかなかったらどうなるのか? 副作用は? 仕事はどうすればいいのか? 生活はどうなっていくのか? そして、これから成長していく子どものことは?

押し寄せるのは、ただただ、不安ばかりでした。