中村江里子が伝える「フランスの暮らしは想像以上に大変」

便利すぎる日本が逆に気になる
中村 江里子 プロフィール

これは有名な話ですが、パリのファッションウィークのインビテーションカードを、ブランドの方々が大量に郵送をします。招待状がないと入れないショーが多くあります。それでも前日になっても届いておらず、結局バイク便を利用して再度送らざるを得ないことが多いのです。また、フランスは小切手をよく利用する社会で、郵送しなければならないことが多くありますが、いつも心配しながら投函します。

フランスの可愛いポスト。しかし投函するときはハラハラ……photo by iStock

そんな風に「ポストに入れた手紙は無事に届くかしら」と心配しながら投函したことは、日本では一度もありません。

それがどれほど素晴らしいことなのか、特別なことなのかを改めて感じます。

 

パリのメトロは時刻表がない

電車の時間に関しても、こちらもここ数年で、ホームに次の電車、その次の電車が到着するまでの時間が表示されるようになりましたが、パリ市内の地下鉄には時刻表などというものは存在すらしません。時刻表があるのはTVG(フランス新幹線)や郊外線。

ですから、「毎朝、同じ時刻の電車に、友達と待ち合わせして乗る」などということはできないのです。今は、「次の電車まで何分待てばいいか」はわかるようになったので、落ち着いていられますが、パリに住み始めたときは時々「いったい、いつ来るのだろう?」というくらい、電車がこないこともありました。

イライラしていた私に、フランス人の友人が一言、「待っていればそのうち来るわよ!!」

そういうものなのかぁ~~とあきらめるしかありませんでした。

駅に行ったら電車がストに突入していたり、故障などの理由で動かなくなったりということはしょっちゅうあります。その際に、日本のように会社や学校に提出する「遅刻証明書」のようなものは存在しません。

「また、ストだったの?また故障だったの?」で話は終わります。

修理などのサービスも素晴らしいですよね。先日も換気扇がこわれてしまったので、購入した大型電気店に修理のお願いをしました。何度も連絡をして、来ても「部品が足りない」「もう少しこれが必要」などで出直すこと3回、約束の時間(といっても8時から13時の間で、という長いスパンですが)に来たことは一度もなし、完全に直るまでには3週間かかりました。

日本のように時間に正確で、仕事をピシッとやってくれるなんて、まるで魔法かと思う今日この頃です。日本の中でそんな便利さが当たり前で生活できていたことに感謝しています。

日本に年に数回仕事などで帰ることがありますが、子供たちでさえも「日本は快適!!」と喜んでいます。

道にごみがおちていない(パリのようにごみ箱がいたるところにあるわけではないのに)。

トイレがどこに行ってもきれい!!(トイレットペーパーもきちんとしてるし、便座もちゃんとついている!!)

レストランでは、グラスのお水がなくなると頼んでいないのに、淹れてくれる!
(頼んでも頼んでも……持ってくるのを忘れていることもよくあります)

駐車場には必ず人がいて誘導をしてくれる。

工事現場などでは、暑い中、寒い中、誘導の人がいらして、丁寧に頭を下げながら迂回路を案内してくれます。もう感動です。