「日経平均3万円超えは来年6月」の根拠

何月に上がって、何月に下がるか
週刊現代 プロフィール

「賃上げ4%」が実現

株価も上がり、円安も進めば、'18年はいよいよ足元の景気も本格的に立ちあがってくる。

これまでは「実感なき株高」などと言われてきたが、いよいよ日本列島全土に好景気が行き渡る。すでにその予兆も出てきた。第一生命経済研究所首席エコノミストの嶌峰義清氏は言う。

「景気動向を予測する時に見るのが、企業の生産活動の動きを示す鉱工業生産。生産の動きは景気動向と同じように動くのですが、'17年からその鉱工業生産指数の回復基調が加速し始め、すでにリーマン・ショック後で最も高い水準に到達しようとしているのです。

しかも、'18年度の企業業績は普通に見積もれば、10%成長はかたい。そうした企業の好業績から'18年の春闘は期待できるので、定昇2%、ベア2%の合計4%を要求してもいいほどになる。『賃上げ→消費増』というインフレ好循環が視野に入ってきた」

 

デフレ脱却はもう始まっている。一般にはあまり知られていないが、企業間で取り引きする商品の価格を指数化した企業物価指数を見ると、直近までなんと11ヵ月連続で上昇。この11月の上昇率は、実質的に約9年ぶりの大きさになっている。

このように物価が上がり始めたのは、ひとえに低迷していた消費が盛り上がり始めたのが大きい。いま新たな消費のキーワードになっているのが、「働く女性」と「時短消費」。マネックス証券執行役員でチーフ・アナリストの大槻奈那氏が言う。

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「これまで日本では夫の収入が高いほど妻が働いていない世帯の比率が高くなる『ダグラス=有沢の法則』がありましたが、これが近年崩れつつあります。

夫が高収入でも妻が働きに出る『パワーカップル』が増え、こうした世帯が旅行や外食に大きくおカネを使うようになってきている。惜しみなく高額商品、サービスを購入するため、新たな消費の牽引役となっているかたちです。

加えて、ここへきて『時間当たりの消費』も増えてきた。人手不足で忙しい人が増えている中にあって、短い時間でスマホを使って高いコンサートチケットを購入するなどの消費が増加している。

こうした働く女性や忙しい働き手が新たな消費や需要を生み出すことで、景気を押し上げる一因になってきたのです」