保育園申し込み「20の盲点」〜これが親子の未来を大きく変える

待機児童にならないために
小林 美希 プロフィール

保護者の生活面での方針の違い

そして、保護者の生活に関係する事項で、細かいところではあるが、お昼寝に布団を使用しているか、コットを使っているかも月曜の朝、金曜または土曜の帰りの荷物運搬量を左右する(15)。

布団を使っている場合は休日に持ち帰って干さなければならないため、布団に加えて散歩用の靴、タオル、着替えなど、きょうだいがいればその分の持ち運びとなり、「これだけの荷物を抱えて子どもとどうやって帰ればいいのか」と途方にくれるケースもある。

送り迎えが「ワンオペ育児」になりそうな場合、通勤途中に持てる荷物の量なのかも見逃せない。

 

そして、(16)から(19)は、自治体や保育園によって最も方針に違いが出るところ。

残業はえてして急に発生するものだ。その日の何時までであれば延長保育や夕食提供を受け付けるか(16)。この支えがないことで職場から「あてにならない」と冷遇されて失職する、左遷されるという保護者も少なくないはず。

また、保護者が最も困るのは、子どもが病気になった時。核家族のなかで地域に頼る人もいないなか、仕事を調整する負担はほぼ女性が担っている状態。

なんとか会社を休めたとしても、現実的に困るのが、きょうだい2人いたとして、1人が熱を出し、1人は元気な場合だ。熱の子がぐったり寝たり、病院を受診したりする時、遊びたくて仕方ない元気いっぱいの子を保護者1人でみるのは限界がある。

保育園によっては、元気なほうの子を預けたくても「保護者が休みなら、預かりません」と門前払いするケースもある。

また、保護者が土日に出勤で平日に休みの場合や、保護者自身が体調を崩して休む時にも、無条件で「お休みなら預からない」という硬直的な運営をする保育園もある。

(17)きょうだいが休みの時、(18)保護者が休みの時の保育がどうなるかも確認したほうがいい。

そして、(19)育児休業中、既に預けている兄・姉の登園制限もまちまちだ。保育園側に登園を拒否する権利はないにもかかわらず、保育園によっては、「お盆は預からない」「7~8月は休んでください」と強要するケースもある。

最後に、(20)父母会があるかどうかも、保護者にとっての保育園生活が充実したものになるか分かれ目となるだろう。父母会が行事を手伝ったり、親子でイベントを行ったりする機会があると、これまで経済界で失われてきた福利厚生の一端を担うことも。

地域で生活していくうえでも、小学生、中学生と子どもが成長する過程で、同じ時期を一緒に悩み、相談し、共に喜ぶママ友、パパ友ができるきっかけにもなるのが、父母会かもしれない。

入園後、方針に合わずストレスを抱え転園を考えても待機児童が多く、転園するのは至難の業となる。細かな点でも確認し、納得いく保育園を選ぶことができれば、職場復帰後の生活を大きく変えていくのではないだろうか。