絶望と孤独から保活ママを救うための5ヵ条

「一緒に保活」が母を救う【後編】
猪熊 弘子 プロフィール

保活は情報戦。父親も参戦できる。

Mさんの夫は「保活」にも協力的だったというが、それでもMさんが「どう思う?」と聞くと「任せる」と言うだけだった。

「私の見る目を信じている、と言えば聞こえがいいんですが(笑)。保活の情報を自分で見ていないんですよね。一緒に見学に行く時間を取れなくても、せめて一緒に悩みたかったと思います。私だって自分の選択に自信があるわけではない。もし、最初の託児所みたいなことがまたあったらどうしようかと不安になることもありました」

復帰のプレッシャーとわが子をよい保育環境で育てたい思いとでがんじがらめになる人も少なくない Photo by iStock

また、妻の仕事を理解していて、理解しているつもりでも、心の底で妻に「働いて欲しくない」という気持ちがくすぶっている夫は少なくないのではないだろうか。

「一度、『そんなに早く復帰しなきゃならないの?』と夫に言われたので『じゃあ、あなたが2ヵ月くらい育休取ったら?』と言ってみたら黙ってました(笑)。私がいなくても仕事は回っているんだ、と思ったり、復帰してからもついていけるのかと不安に感じたり、育休中は本当に孤独。

別に『誰でもいいから預けて復帰したい』っていうわけじゃない。もっと子どもと一緒にいたい、ずっとそばにいたいという気持ちがあって、その葛藤の中で預けるのに……その気持ちを夫にはいちばん理解してほしいと思いました」

 

Mさんは、IT企業で働く立場から夫にできる「保活」についてアドバイスしてくれた。

「ホームページを漠然とみていたのでは、全く解らないんですよ。マトリックスを作り、自分たち夫婦の条件、譲れないポイントを決めて、そこにあう保育施設をピックアップしていくんです。それを一覧化して並べて見ると、自分たちにとってどこが良いのかはっきり分かります。

特に、無認可保育園のリストは自治体で発表されていないか、あってもPDFしかないものがほとんど。自分たちの通わせられる範囲でよさそうな保育園を、認可無認可問わずに探していくのは、ネットでも至難の業です。乳児を抱えてパソコンで検索をやり続けるのも難しい。だから自分たちで判断をしやすいよう、そういうリスト作りだけでも一緒に誰かに手伝ってもらえたら、本当に楽になると思います。」

Mさんはもはや「認可も認証も認可外も一律に考える」ことが必要だと力説する。

「自分たちのライフスタイルに加え、駅からの徒歩の時間、補助金が出るか出ないか、そういった視点ですべての施設をチェックして、『ここは!』と思うところをリストアップしていけばいいと思うんです。わが家なりの一覧表を作るのがパパの仕事としてやって欲しいですね」

「面倒くさい」という気持ちを「君に任せるよ」という一見甘そうな言葉に包んで、妻にすべての「保活」を押しつける夫には、妻の育休が明けるやいなや家庭での居場所が確実になくなるはずだ。

以下、「パパや周囲も助けられる保活の心得 5ヵ条」をまとめてみた。

 1.「面倒臭い」気持ちを「君に任せる」という言葉で隠すなかれ

 2.保活は情報戦。とにかく情報を集めよう

 3.「どう思う?」というママの言葉に自分なりの考えを伝えよう

 4.「そんなに急いで仕事しなくても良いよ」は父親のエゴ。母親がどんな気持ちで復職&就職するのかを考えよう

 5.より良い保育園を探すのは親の勤め。父親も「親の一人」と認識しよう

子育ては父親の責任でもある。ゆるゆると長い時間をかけて家庭から抹殺されないよう、「保活はパパの仕事でもある」と心得て、妻の孤独感を救ってほしい。

(文・猪熊弘子)