いま日本に「世襲」「偏差値エリート」のボンボン医者が急増中

医者の能力格差はこんなとこにも…
週刊現代 プロフィール

前出の榎木氏が言う。

「『世襲医者』は二極化し、医者の間の能力格差を生んでいるように感じます。親が働く姿を見て自発的に医者を希望し、親もそれを応援したというタイプがいる。こうした医者には、仕事に適応できている人が多い。

しかし他方で、強制され、無理に医者になったタイプはモチベーションに欠ける。医者になっても『やらされている』感が強く勉強不足。医療は人の命を預かる仕事ですが、こうしたタイプには大事な仕事をしているという覚悟も責任感もない」

 

だが一方で、「偏差値エリート」としてのし上がってきた医者に全幅の信頼を置けるかといえば、それはまた別の話だ。前出の榎木氏が言う。

「偏差値エリートにも、成績がよかったからとりあえず医学部に来た、という人がいます。そういう人も責任感に欠けることが多い」

とくに近年は、かつて高学歴の理系学生が入社していた三菱重工や東芝といった企業が業績不振にあえいでいる。以前であれば、エンジニアになっていたはずの人材が、安定志向の風潮のなか医者になっていくといったケースは増える一方だ。

世襲医者と同様、「別に医者になりたくはなかった」という思いを抱きながら働く偏差値エリート医者も多くなっていく。そうした人材に、「命を預かる気概を持て」と言っても難しいだろう。

黙々とひとりで働くのが得意で、患者と密にコミュニケーションを取るのは苦手という医者は実際に増えている。偏差値エリートや世襲がすべてダメ医者だというつもりはないが、患者の目を見て話ができないような医者にだけは、かかってはいけない。

「週刊現代」2017年12月23日号より