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いま日本に「世襲」「偏差値エリート」のボンボン医者が急増中

医者の能力格差はこんなとこにも…

3割以上が世襲

こちらの話をキチンと聞こうともせず、流れ作業的に診察をこなすだけ。そんな医者に出会った経験を持つ人は少なくないだろう。

もしかしたらそれは、世襲の「ボンボン医者」かもしれない。

「医者に世襲が多いのは確かです。半分以上は、親族の誰かに医者がいる家庭でしょう」と語るのは、近畿大学医学部講師の榎木英介氏である。

 

とくに近年その傾向は顕著だ。京都大学名誉教授の橘木俊詔氏らの研究によれば、医者の父親に生まれた男子のうち39%が医者になっていると推計されている。さらに、すべての医者のうち、親が医者である人の割合は36%にのぼる。

なかには、裕福な医者が何とか子供に後を継がせたいと考えた結果、カネを積まれてようやく医者になったボンボンも少なくない。

病院経営の経験がある男性が言う。

「子供の成績が悪いほど、親はカネを積んで何とかしようとします。まず医学部受験をするための専門予備校に通わせる。年間500万円近くとる詐欺みたいなところもありますが、親も必死だから払ってしまう。

医学部も、偏差値が低く入りやすい私立ほど学費が高くなりがち。6年間で5000万円近くかかるところもあります。

入試の段階で合格点に少し足りないとなると、大学のほうから『あと10点で合格ですが、1点100万円でどうでしょう?』と点数を買う提案をしてくることもある。

親はそれにポンとカネを払う。そして入学後の成績が悪ければ、卒業できるか心配して『任意』の寄付を1000万円の単位で納めるのです」

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こうしてボンボンたちは医学部に進学するが、そうなったらもはや医者になったのも同然だ。医師国家試験の合格率は毎年90%前後で安定しており、さして勉強せずとも、そのまま持ち上がりのような形で医者になれるからである。

たとえ技術もヤル気もなくても、医者にはなれる。そして順調にいけば24歳で「先生」と言われることになる――。