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「大谷翔平選手へ」エンゼルスの先輩・長谷川滋利からのメッセージ

「まずはここからはじめた方がいい」

日本ハムファイターズの大谷翔平選手がポスティングの結果、ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムと合意。エンゼルスはさっそく、公式ツイッター(@Angels)で、「大谷翔平がエンゼルスの一員になる決断をしたことを光栄に思う」と綴ると、続いて「OHTANI17」と名前と背番号をプリントする動画を投稿するなど、歓迎ムードが高まります。

そのエンゼルスでセットアッパーとして活躍した長谷川滋利さんに、大谷選手の可能性と、現地の期待や来季の展望などについて語ってもらいました。

新ルールを有効活用したエンゼルス

大谷翔平選手のエンゼルス移籍が決まりました。もちろん、こちらでも大きな話題になっていて、ここ数日、街で知り合いに会うと「楽しみだね」と声をかけてくれるし、ゴルフ場に行っても「あんなスター選手をよくあの金額で獲得できたね」などと言われます。

というのもやはり、エンゼルスは獲得に名乗りを上げていましたが、(サンフランシスコ)ジャイアンツや(シアトル)マリナーズ、(サンディエゴ)パドレスあたりに比べると、条件面では苦しかったからです。

それでも、13年オフに見直されたポスティング制度によって、獲得に名乗り出たすべての球団が交渉できることになっていますので、同じテーブルには座れた。これはメジャーの伝統のひとつでもある、「マネーゲームではあるけれど、なるべく戦力は平等にしようよ」という意思の表れですね。この機会をエンゼルスはうまく使ったわけです。

 

金額に関しても上記ポスティングの新ルールで、入札金に当たる譲渡金の上限が2000万ドルに設定されてはいるのですが、昨年オフにはメジャーの新労使協定が発行されました。25歳未満でプロ経験が6年未満の選手はアマチュアとして扱われ、契約金の上限は475万~575万ドルに抑えられたのです。

大谷選手はこれに当てはまる、25歳未満のドラフト対象外の外国人選手とみなされるため、今回の契約金は231万5000ドルにとどまりました。昨年オフに市場価格は2億ドルなんていう報道もありましたので、「おや、意外に安いな」と思ったファンも多いかもしれませんね。

地元のファンの大部分は、このあたりのレギュレーションを知りませんので「この金額でよく獲った」といった声が挙がるわけです。そのあたりはシビアな目を持つニューヨークなどの都市に比べて、のんびりしていてメジャー1年目を過ごす環境としては理想に近いかもしれません。

アナハイムやオレンンジ・カウンティには日本人もたくさん住んでるし、日本のスーパーもたくさんある。グラウンド以外の問題も解決してくれるでしょう。

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公明正大なポスティングが行われ、真摯な交渉をしてくれた球団に入ることになった。そこには温かい目で見守ってくれるファンがいる。一切の批判のしようがなく、悪い要素もない移籍だったと断言できます。