住宅ローンの完済を早める「繰上げ返済の3大鉄則」をご存じか

いまから買う人にぜひ知ってほしい
山下 和之 プロフィール

繰り上げ返済「3つの鉄則」

超低金利だと、実際のところ繰上げ返済の効果は金利が高い時期に比べると小さくなってしまう。

<図表2>にあるように借入額3000万円、35年元利均等・ボーナス返済なしで、1年後に100万円繰上げ返済すると、金利3%の住宅ローンなら支払い利息を169万円カットできるのに対し、2%になると94万円に減少、1%だと39万円になる。金利が高いほどメリットが大きく、金利が低いいまは、さほどではないことになる。

それに対して、短縮できる期間は金利3%が23か月に対して、金利2%は19か月で、金利1%は16か月。たしかに、金利が低いほど短縮できる期間も短くなるが、それでも、カットできる利息が169万円から39万円に、4分の1以下になるのに比べて、短縮できる期間は23か月から16か月に減る程度ですむ。

期間短縮効果は金利にかかわらず、一定の効果を期待できるのだから、金利が低く、返済額が少なくすむ分、貯蓄を増やしてサッサと返済を終えるようにしたいところだ。

<図表2>期間短縮型で100万円繰上げ返済したときのトクする金額①設定条件:借入額3000万円、35年元利均等・ボーナス返済なし

この一部繰上げ返済で、できるだけトクするためには三つの鉄則がある。

1.繰上げ時期が早いほどメリットは大きい
2.金利が高いほどメリットは大きい
3.残高が大きいほどメリットは大きい


というもので、これを知っていると知らないでは大きな違いが出てくる。鉄則をシッカリと頭に入れて、できるだけたくさんトクできるようにしたいものだ。

 

第一番の鉄則として、繰上げ返済は借り入れからの時間が早いタイミングで実行すればするほど、そのメリットが大きくなる。住宅ローン返済が始まった当初は、家計にあまり余裕はないかもしれないが、それでも可能な範囲で貯蓄を進めて、できるだけ早く実行するのが得策だ。

先の<図表2>をみると、金利2%で3000万円を借り入れた場合、1年後に100万円繰上げ返済すれば、支払い利息を94万円カットできるが、それが3年後になると86万円、10年後では62万円に減少する。借り入れ金利にもよるが効果は1年後に比べて7割以下に減少する計算だ。

当然、短縮できる期間も異なる。1年目であれば19か月短縮できるのが、10年目だと12か月に減少する。

それでも、まだまだメリットは大きいので、手元に眠らせている資金があるのなら、どんどん繰上げ返済に回すべきだろう。

繰上げ返済の鉄則の二番目は、金利が高いほどメリットが大きいということ。だから、事情があって1本のローンでは足りずに複数のローンを利用しているといった場合などは、金利の高いものから優先的に繰上げ返済していくのが鉄則ということになる。

再び<図表2>をご覧いただきたい。借入額3000万円でみれば、1年後に100万円繰上げ返済する場合、金利3%だと利息を169万円もカットできるのに対して、金利2%では94万円に、そして金利1%では39万円に減ってしまう。金利2%のローンと1%のローンがあれば、文句なしに2%のローンから優先的に繰上げ返済していくのがいいことがわかるだろう。