この国の「同調圧力」と戦った元特攻兵の告白

日大アメフト問題と同じ構造だった!
鴻上 尚史 プロフィール

日本人の性質と特攻

それは、理論よりは感情を、個人の都合よりは集団の大義を、自我よりは「集団我」を大切にする国民と言えるのではないかと思います。

僕は講談社現代新書で今まで二冊の本を出しています。『「空気」と「世間」』と『クール・ジャパン!?』です。

この二冊は、日本という国の「同調圧力」の強さと、日本人の「個人としての自我」の弱さを追及した本でした。

 

前著は、「社会」と「世間」という日本社会の構造を分析し、「世間」は日本固有のものであり、代表的には5つのルールから成立しているとしました。

それは、「長幼の序」「共通の時間意識」「贈与・互酬の関係」「差別・排他的」「神秘性」の5つで、それによって日本人は世間とは「所与」なものとして生きていると分析しました。

自分が生まれる前からそこにあり、そして、これからもずっと続いていく強力な「世間」。

そこからはみ出ようとすると、一神教にも似た「同調圧力」を生む。あなたが生きる世界は変わらない。それが強固な「所与性」を持つ「世間」でした。

「空気」と「世間」』という本を書いた目的は、世間を知り、そして空気が生まれるメカニズムを知り、なんとか、日本固有の「同調圧力」から自由になる方法を探すためでした。敵を知り、味方を知れば、百戦危うからずということです。そして『クール・ジャパン!?』もまた、日本という国の文化を客観的・批評的に見るために書いた本です。

日本人がまったく意識してなかったことが世界で素晴らしいとほめられ、自信を持っていたことがまったく世界で評価されない。そういうことを知ることで、日本という国の所与性(重苦しさ)に風穴を空けられるのではないかと思ったのです。

そして、僕が佐々木友次さんに惹かれたのは、また同じ理由だったと気づいたのです。