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先進国で最悪の水準…なぜ日本女性の乳ガン死亡数は増え続けるのか

早期発見で減らせるはずだが

提供:「#老後を変える」編集部(メットライフ生命)

乳ガンは女性の30~64歳で死亡原因のトップ

有名人による乳ガンの体験や告白によって乳ガンが身近な病として認知されてきました。乳ガン検診受診率向上を目指し活動を続ける「ピンクリボンフェスティバル」は今年15周年を迎え、10月には乳ガンを公表した麻倉未稀さんなどによるイベントが行われました。

乳ガンへの意識も高まりピンクリボンがスタートした15年前と比較したら、乳ガンは減っているのではないか? そう思われる方が多いかもしれません。

しかし残念ながら乳ガンで命を落とす人は増加しているのです。

出典:厚生労働省人口動態統計2017年6月2日発表を基に作成

厚生労働省の発表では、2016年の乳ガンによる死亡数は14,013人で年々増えています。女性の30歳から64歳では、乳ガンが死亡原因のトップ。

そして生涯に乳ガンを患う日本人女性は、現在、11人に1人(※1)と言われ、女性にとっては最も身近な病気になっています。

乳ガンによる死亡率は、なぜ減少しないのでしょうか?

その要因の一つとして考えられるのが早期発見につながる検診率の低さです。

※1 国立がん研究センターがん対策情報センター「がん情報サービス」最新がん統計 (2016年8月2日更新) >3.がん罹患(新たにがんと診断されること 全国推計値)>5)がんに罹患する確率~累積罹患リスク(2012年データに基づく)より

日本の乳ガン検診受診率は最低レベル

欧米などでは、検診受診率の向上により早期発見が増え、治療の進展とも重なって死亡率が年々減っています。

その一方で、日本では国が定期的な検診受診を推奨しているものの、乳ガン検診受診率はOECD(経済協力開発機構)加盟国30ヵ国の中で最低レベルに位置するとの統計も出ています。

自治体や企業の取り組みにより健康診断を受ける機会が多い日本ですが、乳ガン検診の受診の意識はまだまだ低いと言えそうです。

出典:国立がん研究センターがん対策情報センター「がん情報サービス」がんの統計'13を基に作成

2016年度の国民生活基礎調査でも乳ガン検診率は、36.9%と増えてはいてもまだまだ低いのが現状です。

乳ガンは早期に発見し適切な治療を行えば、良好な経過が期待できるガンと言われています。そして乳ガンは自分で発見できる数少ないガンです。つまりセルフチェックと乳ガン検診を積極的に受けることで最悪な事態と向き合わずに済む可能性が高いガンなのです。

 

しかし、乳ガンをまだまだ人ごとと考える女性も多く、早期発見につながる検診をしない女性たちが国際的にみても多いのが実情です。そして乳ガンはまだ若いから大丈夫ではなく、若いからこそ関心を待つ必要がある病でもあるのです。

胃ガン肺ガン、大腸ガンのように年齢が高まるとともに増えるガンとは異なり、乳ガンは 30代から増加しはじめ、40歳代後半から50歳代前半にピークを迎えます。比較的若い世代で多くなっているのです。

出典:国立がん研究センターがん対策情報センター「がん情報サービス」を基に作成