枝豆は茹でるな!栄養士が教える「その食べ方は間違っています」

納豆はご飯にかけてはいけない…他
週刊現代 プロフィール

「ズボラ調理」がいい

●カツオ

前出の中沢氏は、カツオの上手な食べ方について語る。

「カツオは、疲労回復効果を持つビタミンB1が豊富です。ただし、そのまま単品で食べるのではなく、タマネギやニンニクと一緒に食べたほうが、ビタミンB1が持続的に体のなかにとどまり、効果が高い。

カツオには、コエンザイムQ10(ユビキノン)も含まれています。この物質は、細胞内でのエネルギー生産を促進する力があるとともに、抗酸化力が強く、血管の酸化防止効果、つまり老化を抑える作用があります。

この物質は脂溶性で、油とともに摂取すると吸収が進む。カツオにオリーブオイルをかけ、カルパッチョにすれば、効果は非常に大きくなります」

●ゴボウ

野菜にも、様々な食べ方のルールと「NG」が存在している。前出の赤石氏が話す。

「野菜については、皮を剥かないとか、水にさらさないとか、ズボラで手抜きな調理法を用いることで、栄養を無駄なく摂取できる例があります。

そのひとつが、ゴボウです。多くの人がアクとりをするためにゴボウを水にさらしますが、そうすると、糖尿病や脂肪の蓄積を予防する『クロロゲン酸』という物質が水に溶け出してしまう。

皮を厚くこそげおとす人も多いですが、皮にはクロロゲン酸が大量に含まれている。ゴボウは泥をきれいに洗い落として、皮はそのまま、アク抜きをせずに食べるのがいい」

●サトイモ

前出の中沢氏も言う。

「『手抜き調理』がいいのは、サトイモも同じです。サトイモの皮を剥いた後、ぬめりを洗い流すことを勧める料理本もありますが、実は、このぬめりに『ジガラクトシルジアシルグリセロール』という物質が含まれています。これには、腸内の老廃物を排出し余分なコレステロールの生成を抑える効果があります」

手を加えることが、必ずしもいい影響を与えるわけではないのだ。

●ジャガイモ

日々の食卓に頻出するジャガイモ。皮を剥いて茹でるという人も多いが、実はそれは間違い。管理栄養士の麻生れいみ氏が解説する。

「ジャガイモには、風邪の予防や粘膜の維持に役立つビタミンCがたっぷり含まれていますが、皮を剥いて茹でると、水溶性のビタミンCは逃げていってしまう。皮を剥くのは、茹でた後にしたほうがいい。

また、茹でる際は『水から』がポイント。沸騰したお湯に入れると、表面のでんぷんが水を吸って膨らみ、細胞壁を壊して体にいい成分が流出しやすくなってしまうのです。『根菜は水から茹でよ』は、味だけでなく、栄養面からも意味があります」

ニラの根元は細かく刻んで

●ショウガ

「皮を剥くのは間違い」という食品として、ほかにニンジンなどがあるが、何より「皮つき」のまま食べたほうがいいのはショウガである。

イシハラクリニック副院長の石原新菜医師が解説する。

「ショウガの皮は剥かないほうがいい。皮の下には、ジンゲロールという物質が含まれています。これは、加熱するとショウガオールに変わり、脂肪や糖の代謝を上げてくれ、糖尿病や高脂血症などに効果があります」

炒め物などに使う場合は、「皮つき」のままのほうが体にいい。

●ニラ

皮と同様、本当は栄養が詰まっている部分を捨ててしまっているというケースも少なくない。

「ニラもそうした食品のひとつです。せっかく栄養のある根元を捨ててはいけません」と語るのは、前出の中沢氏だ。

「ニラの根元を、ビニールのテープごと切って捨ててしまう人がいますが、ここには『アリシン』という物質が含まれています。アリシンには、ビタミンB1を体内にとどまらせることによって疲労回復を促進したり、インスリンの分泌を促して血糖値の上昇を抑えたりする効果があります。

刻めば刻むほど細胞が潰れ、アリシンがたくさん出てきます。ニラの根元は捨てずに、細かく切ってください」

●ミカン

「ミカンの白い筋を取ってしまう人がいますが、これは体にいい部分を捨ててしまっているのと同じです」と前出の麻生氏が語る通り、ミカンの白い筋には「ビタミンP」という耳慣れない物質が含まれている。

麻生氏が続ける。

「ビタミンPは、ビタミンCが体のなかで働くのをサポートする働きがあります。最近ではコレステロール値を下げる効果も注目されています」

●シメジ

調理方法や食べ方だけではなく、「保存方法」も、ちょっとやり方を変えるだけで、「健康で長生き」を助けてくれる。前出の中沢氏が言う。

「シメジなどのきのこ類は、冷蔵庫に入れて保存するのが普通かもしれませんが、これはもったいない。

冷凍庫に入れ、凍らせて保存をすると、きのこの細胞壁が壊れ、うまみ成分『グアニル酸』などが増えます。グアニル酸は、血小板が凝集する作用を抑えたり、血中コレステロール値を下げる効果もあると言われている。

小房に分け、ジッパー付きの保存袋などで保存し、汁物や煮物、鍋料理にそのまま入れると、味もよく、グアニル酸をより多く摂れます」

ほかにも、ページ末の表に、その食品を食べる際の注意点を列挙した。毎日の食べ方を少し変えるだけで、体に与える効果は全然違ってくる。今日から試さない手はない。

「週刊現代」2017年12月9日号より