株の三賢人が集結!「前代未聞のこの相場。どうすれば儲かるか」

安藤富士男×伊藤嘉洋×植木靖男
週刊現代 プロフィール

伊藤 個別株を楽しみたいという人には、5銘柄くらい同時に買って、「釣り」をしてみるのをおススメしますよ。5つくらい買うと、その中にピクピクと上がり始める銘柄がある。それを買い増していく。逆に下がり始めたものは、すぐに売ってしまう。

昔、こういう買い方をする人がいたんです。5銘柄をそれぞれ100株ずつ買って、動きがない銘柄はすぐにあきらめて、違う銘柄に乗り換える。釣りと同じで、ポイントを変えるわけです。そこで大物がかかってくると、「伊藤くん1万株買い増してくれ」って。

 

利食い急ぐな、損急げ

植木 自分で釣りをしてみないと、釣り竿から伝わるピクピクという手応えがわからない。釣り人のそばで見ているだけではだめで、実際に自分でやってみないと。

安藤 来年は秋から売買単位が100株に統一されるので、買いやすくなる銘柄も増えます。いまの上げ相場は釣り感覚で個別銘柄を楽しむのにいい環境です。

私が注目しているのは有機EL関連銘柄。4Kテレビがいよいよ本格普及していく中で、有機EL向け部材を手掛ける住友化学や、有機EL製造装置を手掛ける平田機工は期待できます。

あとは電子タグ。ファーストリテイリングが無人レジ化に向けて全商品に導入するとして注目されていますが、もともとは防犯用で、1個数十円もするので高級アパレルなどでしか使われなかった。

これをファーストリテイリングが大量に使うようになれば単価が10円未満になるでしょうから、需要急増が見込める。それを手掛けるのが大日本印刷、凸版印刷や富士通フロンテックです。

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伊藤 私は、前の年に活躍した銘柄は、翌年はあまり活躍しないというアノマリー(相場の経験則)があると思っています。また、相場が変わる時は政策絡みが買われる傾向が強いが、その物色対象も変わってくる。

これまではゼネコン、インバウンド関連が注目されていたが、これからは介護関連や女性活躍関連で、いままで表立って買われてこなかった内需株に目が向いていくのではないでしょうか。具体的には介護大手のツクイ、女性活躍関連でいえばダスキンがいい。

植木 私が注目しているのは金融。ここ最近になって、日本銀行の黒田東彦総裁の発言が微妙に変わってきているのが気になっているんです。極端に言うと、銀行に同情するような発言が増えていて、そろそろ金利が上がることを黒田総裁が示唆しているのではないかと思うんです。

実際そうなれば金融機関、特にメガバンクは恩恵を受ける。中でもおススメなのは、海外利益率が高くて配当利回りもいい三菱UFJフィナンシャル・グループですね。

伊藤 なによりこの上昇相場を楽しむには、「利食い急ぐな、損急げ」。買った株が上がってきてもすぐに売ろうとしないことです。

安藤 買った株が下がっても売らないで塩漬けにするのに、上がるとすぐに売って利益を確定させようとする人は多いが、これでは儲かりません。投資がうまい人ほど株が上がっていく時に買い増していく。

植木 その通り。焦らずじっくりと相場を味わい尽くしてほしいですね。

安藤富士男(あんどう・ふじお)
1948年生まれ。ちばぎん証券顧問。'71年に山一證券入社後、金融法人営業などを担当。'12年から現職
伊藤嘉洋(いとう・よしひろ)
1943年生まれ。岡三オンライン証券チーフストラテジスト。'62年に岡三証券入社。'10年から現職
植木靖男(うえき・やすお)
1938年生まれ。証券アナリスト。'63年に日興証券入社後、株式本部部長などを歴任。'98年に独立

「週刊現代」2017年12月9日号より