Photo by iStock

業界のヒットメーカー、ワーナー社長が考える「良い映画」の基準

高橋雅美社長に話を聞いた

映画の製作・配給を行うワーナー ブラザース ジャパンを取材した。洋画、邦画の事業を軸に、テレビシリーズの製作等を行うテレビジョン事業、デジタル配信等を行うホームエンターテイメント事業、関連商品の製作やライセンスの管理等を行うコンシューマープロダクツ事業を展開する同社。業績好調の原動力は、業界を代表する大ヒットメーカーとして知られる高橋雅美社長(58歳)だ。

「金庫の中の愛情」

【持続】

当社は洋画のイメージがあるかもしれませんが、実は『るろうに剣心』『銀魂』といった人気漫画の実写化など、様々な邦画も製作しています。

'17年12月からロードショーが始まる『鋼の錬金術師』は、第30回東京国際映画祭のオープニング作品にも選ばれているんですよ。邦画で実績を出すまでには山あり谷あり、事業が成功した理由は、うまくいくまでやめなかったからです。

当社が単なるグローバル企業であれば、途中で「従来通り米国発のコンテンツだけ販売していればいい」となったかもしれません。しかし当社には「いい映画をつくることこそ、もっとも価値があること」と考える全社の共通認識があるのです。

【金庫】

消費者の心の中には、作品への愛情を貯めておく金庫があると思うのです。『ハリー・ポッター』や『ワンダーウーマン』『バットマン』といった映画を観たときの「好き!」という気持ちは心の中にずっと残り続ける。映画製作では、この愛情に訴えかけることが大切です。

例えば11月23日から、『ジャスティス・リーグ』という映画が封切りを迎えます。バットマンやワンダーウーマンなど米国のヒーローたちが作品の枠を超えて大集結しています。「オンリーワンが集まれば、一人ひとりはワケありのクセのある者ばかり。でもみんなで協力すれば世界は救える」というメッセージ性を持っています。

ワーナーの作品を観てきていただいた方は「おっ!」とお感じになる部分があるのではないでしょうか。そしてこれこそ、金庫の中の愛情に響いた結果なのです。

また『ジャスティス・リーグ』を観てさらに金庫に愛情が貯まれば、その方は次回作に家族や友人を誘ってくださったり、音楽、テレビ等多角的な展開も楽しみにしてくださったりするはずです。そのためにも、我々は面白い映画をつくり続けなければなりません。

 
この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら