2017年視聴率「最終戦争」絶対王者・日テレに死角はあるのか

2位はテレ朝、TBSの大混戦
週刊現代 プロフィール

2位と3位は雲泥の差

テレ朝は『シン・ゴジラ』をTBSの日曜劇場『陸王』の真裏にぶつけて、潰しにかかった。さらには『ドクターX』や『相棒』のスペシャル版で年末は数字を稼いでくるだろう。だが、それでも2位の座すら危うい。

「テレ朝は、リアルタイムでテレビを見るシニア層に向けて手堅いドラマを並べています。

しかし、いま以上数字は伸びないと私は見ています。その一方で、バラエティは拡大版を頻繁に放送するものの、それが2ケタに届かない。G帯ではテレ朝はTBSの後塵を拝する可能性が高いといえます。

TBSはバラエティがいいんです。視聴率2ケタを取れる番組が増えてきた。その筆頭が、芸能人が俳句に挑戦するコーナーが人気の『プレバト!!』。TBSは東大出身者が多く、固い官僚的な局です。

そうした保守的なカラーがかえって奏功して、硬派な教養をテーマにしたバラエティ番組を上手く作っています」(次世代メディア研究所代表の鈴木祐司氏)

視聴者から見れば、年間平均視聴率が2位でも3位でも変わりはないのではと思ってしまうが、テレビ局からすると大きな違いなのだ。

何しろスポンサーに与えるイメージがまったく違う。実は2位というのは、重要なポジション。1位の局は広告料が高く、3位や4位は視聴率が低い。だからバランスをとって2位の局に広告を出そうという、スポンサーの心理があるからだ。

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復活をアピールするため、TBSはなんとしても2位に躍り出たい。

カギを握るのは、やはり日曜劇場『陸王』だ。15%前後の安定的な視聴率を獲得している。これを20%まで上げるために、再放送はもちろん、帯の各情報番組を使って『陸王』を繰り返し、露骨なまでに宣伝していく。

その『ひるおび!』や『ゴゴスマ』などの平日帯の情報番組が、日テレ『情報ライブ ミヤネ屋』の牙城を切り崩す。

『ミヤネ屋』はかつて10%近い視聴率を誇ったが、いまは5%台。10月以降は『ゴゴスマ』が同時間帯の1位になる日も珍しくなくなった。

「12月は1年のニュースを振り返る特集がメインです。豊田真由子前議員の独占インタビューでもいいからと、TBSらしからぬ派手な企画を用意して、わずかでも数字が上がるVTR作りを厳命されています」(TBS情報番組スタッフ)

 

対するテレ朝は、平日午後はワイドショー番組から一歩ひいて、ドラマの再放送がメイン。これは戦略があってこそだ。

「マンネリと言われますが、『ドクターX』『相棒』『科捜研の女』の再放送は強いですよ。本来ならTBSだって往年の『水戸黄門』や『大岡越前』を再放送したいはずです。

しかし、アナログ放送の時代に撮影されているため、粒子も荒く、いまのデジタル放送の画面のサイズにも合わないので、再放送したくてもできない。デジタル放送以降で、主婦層やシニア層にウケるドラマシリーズを持っていることは圧倒的な強みです。

定番ドラマと『報道ステーション』という看板で足元を固めて、あとはバラエティ特番でヒットさえ出れば、TBSに負けることはないですよ」(テレビ朝日番組制作プロデューサー)