炎上弁護士、「死ね」と言ってきた少年たちに会いに行く

どうして僕のことが嫌いなんですか?
唐澤 貴洋 プロフィール

お墓にペンキをまかれる

インターネットで標的になるとプライバシーが次々と暴かれるようになる。プライバシーの暴かれ方を紹介しよう。例えば、私の場合は、実家の住所を公開される、一族家系図を作られる、中学校の頃の文章や写真が晒される、街を歩いているときに盗撮される、親族のお墓の場所を特定されるなどの被害にあった。

プライバシー情報を入手するための方法は、登記を取得する、SNS上で私の成りすましアカウントを作り、私とつながりがありそうな人物に友達申請をして情報を引き出す、私を尾行する、事務所の入っているビルに不法侵入する、などである。

親族のお墓は、私の実家の周辺にお墓があるだろうということで、探索して見つけたようだった。このお墓を見つけたのは、当時15歳の少年とされている。

この少年とは、2016年12月7日に会うことになる。私の事務所が入っているビルに不法侵入し、ドアの鍵穴にボンドを詰めていた少年を、現行犯で確保した。警察官によって周りを取り囲まれ、騒然としている中で、少年は下を向きながらもうっすらと笑みを浮かべており、事の重大性を理解していないようであった。

怒鳴りつけた。怒られたことがないのではないかと思ったからだ。確保された少年の親を呼び出して話を聞いた。その親はシングルマザーとして少年を育てているということであった。着古したコートを身にまとい、少年のことを涙を浮かべながら話していた。

母親は少年の問題性に気が付いて、パソコンは取り上げていたそうだ。だが、少年は与えられたわずかな小遣いでインターネットカフェに行き、インターネット上での投稿を行っていたのだ。

 

無責任な人達が少年の違法行為を称賛し、少年は再び違法行為をするという、悪循環に陥っていた。私は少年の親に民事上の責任は問わないので、しっかりと監督してほしいと伝えた。

なお、少年は以前も、私の事務所の入っているビルに侵入し、私の事務所のネームプレートに「死ね」と書いていた。

その際に少年は、自身の行為を動画に収めインターネットに公開していた。その動画では、少年の姿がエレベータ内の鏡に映っている様子が収められており、犯行の稚拙さを感じた。少年の行いは、その後少年事件として処理された。

お墓にペンキをまかれた(写真・著者提供)

場所を特定された親族のお墓については、2016年8月に白いペンキをまかれ、お墓の土台部分に「貴洋」と私の名前が書かれるという事態が生じた。お墓にペンキをまくというのは、到底理解できる行為ではなかった。

お墓は神聖な、不可侵の場所だ。そのお墓さえも、冒涜の対象になってしまうことは到底許されるものではない。今現在は、警察によりカメラが設置され、24時間の監視が行われている。

お寺の関係者に、ご迷惑をおかけしたことをお詫びに行った際に、「頑張ってください」と声を掛けていただいた。お寺から駅へ歩く途中、涙が止まらなかった。