大学駅伝・王者青学「今年の苦戦」は一体なぜ?

どうやら戦力不足ではなさそうだけど

青山学院大学が苦しんでいる!? 10月から始まった駅伝シーズン。すでにファンの間では盛り上がっているのだが、今シーズン最大の話題は青学の苦戦だ。とはいっても10月の出雲駅伝は2位、11月の全日本大学駅伝でも3位と常に上位に入っている。

ここまで箱根駅伝3連覇、昨シーズンは大学駅伝3冠を達成した常勝軍団には、優勝以外は負けとみなされてしまうのだろう。王者のプレッシャーというべきか。昨シーズンは三大駅伝で一度も負けていないのに、今年はまだ無冠。周りがざわめくのも仕方ないだろう。
 
駅伝関係者によると大学駅伝は選手が4年で抜けるため、長期間安定した強さを維持するのはかなり難しいという。確かにこれは学生スポーツの難しさである。さらに強すぎる大学には、高校生が行きたがらないこともあるらしい。やはり入学後に駅伝で走る可能性を考えると、青学でメンバーに選ばれるのは狭き門。

それで選手が他の大学に流れてしまうのだという。強いチーム、優秀なコーチのもとで練習できるなら、将来的にも有効だと思うのだが、やはり箱根を走ることを夢見る高校生たちにそんな心理が働いても無理はない。
 
では、今年の青学の新入生は弱いのか?

いやいや、5000mを13分台で走れる選手が吉田圭太選手、神林勇太選手と2人揃っており、それ以外にも14分前半の選手が5人。吉田選手と神林選手は高校生時に13分台をマークし、間違いなくトップレベル。神林選手はすでに出雲駅伝で5区を走るなど活躍している。ということは、新人の戦力不足ではなさそうだ。

主力の卒業と他校の奮起

どうやらポイントは卒業生。昨シーズンの箱根の主力が多くいる。エース一色恭志選手をはじめ、秋山雄飛選手、池田生成選手、安藤悠哉選手と4人が4年生。昨シーズンの箱根こそ走っていないが村井駿選手も巣立っていった。そして昨シーズンの箱根では1年生が誰も走ることができなかった。

もちろん在校生もハイレベルな選手はいるのだが、大豊作だった一色選手世代の存在が大きすぎて、まだその穴を埋め切れていないのかもしれない。ここは原晋監督の腕の見せどころだろう。
 
そして他校の躍進もある。当然ながら青山の1人勝ちを悔しい思いで見ていた他校は、着々と力をつけてきた。中でも東海大学は高校生のトップクラスを揃ってスカウト。

鬼塚翔太選手、關颯人選手、館澤亨次選手という1年生時から主力として活躍し、今シーズンの出雲では結果を残してきた。神奈川大学もエース鈴木健吾選手を中心に安定した走りを見せている。そう考えると、青学の調子が悪いというより、他校の調子がいいと見ることもできる。
 
スポーツに絶対や永久はないし、皆が切磋琢磨している限り結果は予想できても断定できない。だからこそ面白いわけで、今シーズンの箱根は彼らの努力のお陰で楽しませてもらうことができそうだ。

今からお正月が待ちきれない!?