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ゲームはいつから「人前でやっても恥ずかしくないもの」になったのか

昔は子どもかオタクの娯楽だったのに

皆さんは、何歳の頃からゲームを遊んできましたか?

ここでいうゲームとは、テレビゲーム、ビデオゲーム、コンピュータゲームと呼ばれるようなゲームのことです。

私の場合、3歳の頃に『スペースインベーダー』を触ってみたのが最初でした。小学生時代はファミコンに夢中になり、大学生時代は『プレイステーション』や『セガサターン』を遊びました。ゲームの発展と、自分の人生をダブらせ続けてきた私は、精神科医になった今でもゲームを遊び続けています。

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一方、現在の小学生はというと、ゲームそのものだけでなく、ゲームの実況動画をも楽しみにしています。ソーシャルゲームへの高額課金問題が取り沙汰されるのをよそに、たくさんのスマホユーザーがゲームをインストールしているのを見るにつけても、ゲームが日本人の生活の一部となっている感があります。

ゲームというと、昔から非難がましい目が向けられてきましたし、実際、ゲームばかりやっているうちに受験に失敗した・オンラインゲーム依存になってしまったという人は絶えません。

ただ、ゲームという文化も、ゲームと社会との関係も、ファミコンがブームになった頃と現在とではだいぶ変わりました。かつて、ゲームの遊び過ぎを心配されて育った世代が子どものゲームの遊び過ぎを心配するようになるまでの間に、ゲームが変わって、社会も変わりました。そのあたりについて書いてみます。

 

大人がゲームで遊ぶようになった

かつて、ゲームは「子どものもの」でした。

ここで言う「子どものもの」とは、ファミコンブームを支えたのが当時の子ども達だった、という意味だけではありません。ゲームセンターといえば不良が行くところで、ゲームにのめり込んでいる青少年がゲームオタクと揶揄されたように、ゲームは、マトモな大人の趣味とみなされていませんでした。

もちろん、すべてのゲームが一律に揶揄や子ども扱いの対象となっていたわけではありません。

最初の火付け役となった『スペースインベーダー』や、1980年代の文化人に話題を提供した『ゼビウス』のように、年上の世代を巻き込んだゲームもありました。国民的人気を博した『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』シリーズなども、世間の風当たりはそれほど強くなかったように記憶しています。

しかし、ファミコンゲームの大半は子ども向けで、パソコンやゲームセンターのゲームの大半はオタク向けでした。

ファミコンで子ども向けゲームを遊ぶか、高価なパソコンのマニアックなゲームを遊ぶか、不良のたむろするゲームセンターに行くのか――なんにせよ、「ゲームは大人が遊んでもおかしくない遊び」という認識は存在しませんでした。

ところが2010年代に入ると、通勤電車でも、待ち合わせ場所でも、老若男女がスマホやタブレットを使ってゲームを遊んでいるのを見かけるようになりました。