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残酷な「遺伝の真実」あなたの努力はなぜ報われないのか

知ると後悔するかもしれない…
安藤 寿康 プロフィール

早い段階であきらめ、別の道を

これまでにたくさんの双生児研究がなされているが、およそどんな能力やパーソナリティ、社会性、精神病理などの心理的特徴について遺伝と環境の影響を求めても、たいてい30%から60%の遺伝率が算出される。

また多くは共有環境の影響がまったくないか、あっても少ない場合が多く、それでもある程度その影響が見つかるのは、知能と学業成績、そしてタバコやアルコールのような現物が家にありそうなもの、あるいは若いときの非行のようなきょうだいや仲間がやっているとちょっと魅力的に感じて誘われそうなものに限られる。

環境要因の圧倒的に大きな部分は、一人ひとりに固有、状況によっても異なる非共有環境である。

〔PHOTO〕iStock

学業成績だけではない。どんな能力にも遺伝の影響がある。

とすれば、人並み以上になにかを成し遂げたいと思ったとき、遺伝的才能のないところに力を注いでも厳しいこと、ひょっとしたらムダであることに、容易に気づくだろう。

もしがんばっても学業成績が伸びないのなら、それはあなたにその才能がないことの強い証拠である。名門校進学や高学歴で勝負することは早い段階であきらめ、別の道を探すほうがよい。

行動遺伝学が示唆するひとつの、あたりまえの帰結である。

 

筆者の研究プロジェクトで、いま「顔ゲノムモンタージュプロジェクト」研究協力者募集中。ふたごの方・年の近いきょうだいのいる方で、ご関心のある方は、下記をご覧ください。
http://www.kts.keio.ac.jp/