「大リストラ時代」突入!生き残る銀行員・消える銀行員の差はココだ

ついに三菱東京UFJも六千人削減…
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それはもう「仕事」ではない

とはいえ、効率化は始まったばかり。銀行員が口を揃えるのが、会議とそのための資料作りが煩雑すぎるという不満だ。

「セレモニーにすぎない会議が多すぎます。会議の前にはすでに出席者全員に内容を説明して、了解を得ておくのが当たり前なんです。

会議の出席者全員に資料を見せながら個別に1時間ほどかけて説明する。相手のアポを取ってからなので、時間がかかって仕方ありませんでした。

根回し済みなので、実際の会議では質問や意見などは出ません。銀行は官僚的な組織のためか、会議で議論をするとシコリが残るかもしれないと考えているのでしょう」(三菱東京UFJ銀行元幹部・50代)

「行員にiPadが配られ、それで資料を見るため、ペーパーレス化は進みました。しかし容量に際限がないため、逆に膨大で手の込んだ資料が作られるようになったんです。

会議で見向きもされないデータを盛り込んだり、意味もなく動画をつけたりする。無駄な資料を作るのは、自分が頑張っていることをアピールしたい人がほとんど。無意味だと思います」(みずほ銀行支店勤務・30代)

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さらに少しでも関係する部署の人員すべてにメールを同時に送ることも評判が悪い。

結局、誰が責任をもってその仕事に当たるのかがあやふやになり、メールが膨大になって指揮系統が混乱する弊害が指摘されている。

メールを送るほうにしてみれば、万が一のときに報告していたという言い逃れのための材料にすぎず、受け取る側は複数の案件のメールが大量に持ち込まれ、本当に判断すべき内容が埋もれてしまう。

前出の高橋氏は、「しかも彼らは数十人のメールの送り先の順番を社内の序列順にすることに血道を上げているのだから笑えません。こういった業務を仕事と勘違いしていて、銀行員は仕事をしているふりをさせたら日本一です」と手厳しい。

 

もちろん、メガバンクも新しい技術を研究し、それを活用しようと努力はしている。だが、元富士銀行(現みずほ銀行)行員で『銀行員大失職』の著者、岡内幸策氏は、「スピード感が欠けている」と批判する。

「銀行の悪いクセとして、まず形から入ることが挙げられます。これからはフィンテックやブロックチェーン技術(新しいデータ共有の仕組み)が金融を変えることは誰でもわかっている。

では、それらの技術を使って自分たちはどう儲けていくのかを議論するべきなのに、その前段階として、フィンテックとは何かという理屈から入り、その可能性を論じる。

しかもその議論をするために大量の資料を作らないと気が済まない。書店で専門書を数冊買って読めばわかることなのに、多くの人手を使っていちいち資料を作らせるんです。

こうして無駄な作業ばかりしていて、実のある議論をする時間がなくなり、忙しいと文句ばかり言っている。これでは収益が上がらないのも当然です」

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