話題のAIスピーカー"Google Home" を使って驚いた

これが意外に便利でして
加谷 珪一 プロフィール

質問には答えるが、会話は…

グーグルホームと会話するには「OKグーグル」と呼びかけ、その後に要件を伝えればよい。例えば「OKグーグル」「こんにちは」と話しかけると「こんにちは」などと返してくれる。(OKグーグルの後に)「今日の天気は?」と聞けば「千代田区の天気は晴れ、気温は25度」といった形で欲しい情報を教えてくれる。

高度なAIといっても、会話を続けることは基本的にできないと思った方がいい。質問して回答を得る、という一往復のみである。

このあたりはいずれ改善してくると思うが、人間と同じように会話できると想像してしまうと少々ガッカリするかもしれない。

 

質問は一般的レベルであればそれなりの範囲をカバーしている。

「日経平均株価は?」と聞けば、少し不自然だが「今日の日経平均株価は0.35%上昇し、20954となっています(なぜか円は付けない!)」と返してくるし、「1ドルはいくら?」との質問には、「今日のアメリカドルは約112.233円です」と返答してきた。

「今日のドル円は?」と聞いても同じ回答だったので、複数の聴き方にも対処できるようだ。

このほか、東京から大阪までの距離、1キロメートルとマイルの換算、ニューヨークの現地時間、各国の首都など様々な質問にもすんなり答えてくれた。

だが少し専門的な話となるとまだまだのようで、「日本のGDPは?」と聞くと、回答は得られたがドルベースの数字だけだったり、消費者物価指数といったレベルになってくると「すみません。お役に立てそうもありません」「今後さらにがんばります」といった返答になる。

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仕事での利用を考えた場合は、現段階では他の作業をしながら一般的な内容や数字を確認する目的で話しかけるといった使い方が最適だろう。

グーグルホームからの返答をレポートにそのまま使うなど、知的作業に応用するのはまだ難しそうだ。質問の内容によって使う情報ソースが変わるので、情報の質の一貫性という点で少々難点があるというのがその理由である。おそらくこのあたりについても順次改善していくのだろう。

グーグルホームとしっかり対話したければ、できるだけ論理的に、そして簡潔に質問する能力が求められる。

相手は執事のはずなのに、かえって自分自身の論理性を問われる状況となることも多いのは少し皮肉な話だ。自然な問いかけで反応できるようにすると誤作動の確率も上がるので、このあたりはバランスが難しいところだろう。

ちなみにグーグルホームはニュースにも対応しているが、「今日のニュースが知りたい」とリクエストすると、直近のNHKニュースの音声がそのまま流れてきた。経済ニュースをリクエストした時はラジオ日経となった。

ニュースは番組で一つの単位となっており「次のニュース」といって、ニュースを先送りして聞くことはできないようである。