降圧剤を飲み続けると、EDになる可能性

飲まない人とは2倍の差が…!
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好循環を生むセックス

ほかにも、両者の併用には気をつけておくべきタイミングがある。

池谷医院院長の池谷敏郎氏はこう話す。

「基本的に、医師は降圧剤を、患者さんの血圧が標準値に近づくように処方しています。しかし、お酒を飲んで血管が広がったり、脱水症状で血液の量が減ったりしたときは、血圧が極端に下がりやすい状況になっています。

こういうタイミングでED治療薬を飲むと、血圧が下がりすぎてしまうこともある。そうした場合には、注意が必要です」

せっかくセックスのためにED治療薬を飲んで準備をしていたのに、立ち上がれずにフラフラしてコトに及べなかったのでは元も子もない。下手をしたら、ハデに転んで骨折、入院という事態にもなりかねない。

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セックスという営みは、人間の体にいい影響を与える。

「セックスは寿命を延ばすというデータがあります。2010年の国際性機能学会誌に発表された論文では、セックスが体にもたらすメリットとして、血圧低下、前立腺がんの予防、うつなど精神疾患の予防、ストレスホルモンの低下、肥満の改善、免疫機能の向上といった点が箇条書きで書かれています。

さらには、セックスの回数が多いと、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)の発症率が低くなり、それが長寿につながっている、と指摘する論文も出ています」(前出・小堀氏)

 

血圧を下げて降圧剤をやめられれば、EDは改善する。セックスができるようになれば血管が健康になり、さらに血圧も下がる。そしてまた勃起の調子はよくなる――血圧を下げれば、まさにいいことずくめのスパイラルが起きると言える。

これまで見てきた通り、一般的に考えられている以上に、勃起は男性の健康そのものと密接に関わっている。EDが単純な老化の結果であると考えると、自分の身体の奥深くで起きている重大な変化や不調を見逃すことになりかねない。

第2部では、EDの背後に隠された、重大な「危機」についてご紹介しよう。