小泉進次郎に直接聞いてみた。「今回の選挙、疲れませんか?」

「一日一生、その言葉をかみしめてます」
常井 健一 プロフィール

ライヴみたいになってる

――選挙カーの上に立ちながら、どんなことを考えているのでしょうか。

感じることを大事にしています。理屈じゃない。「これじゃないな」というものとか、「これ、響いていない」、「この話題は響かなそうだな」とか、話ながら考えています。それも度外視で自分の話したいことを話すこともあります。これはなんとも言い難いですね。

毎日、言葉が磨かれます。演説をやった後に、「もっとこう言えば良かったかな」と反省して、自分で中身を更新して、練り上げて、「ああ、こういう構成、こう言い方でやると、聞いてもらえるんだ」という発見もある。

マイクも大事なんですよ。どこまで声が届くか、どれだけハウリングするか。札幌でハウリングした時には、とっさに「マイクにも改革が必要だ!」と言いましたでしょう。

 

聴衆のみなさんと道路を隔てない場所でできる演説は好きなんですよ。双方向、インタラクティブなやりとりをして、みなさんの反応を見ながら構成を考えることができます。臨機応変なものもできる。それが空手で言うところの「組手」のようなものだとしたら、みなさんに道路を隔てて聴いてもらっている時は「型」をするのに似ている。

あとは、「メディアとの戦い」もあります。何かを言えば、すぐに「こういう演説をした」ということが報じられる。それで次の日の会場に行くと、私が何を話そうとしているのか、聴衆のみなさんが事前にわかっているんですよ。だから、自分自身を日々更新していかないといけない。ニュースで伝えられたことを毎日凌駕していかないといけない。

札幌ではラーメン屋にふらりと立ち寄る。お店で食べる余裕もなかなかないとか…(筆者撮影)

(11日に)茨城に行った時に驚いたのは、演説が終わった後にひとりのおばあちゃんが来て、「私、小泉さんが小池さんに『出ても無責任、出なくても無責任』って言ったの、あれが聞きたくて来たのに、今日は何で言ってくれなかったの?」と言われてしまった。そんな感覚で来てくれる人がいるんだと思って(笑)。

なんか、ライヴに行ったのに大好きな曲を歌ってくれなかった歌手のようになってしまったと思って。「なんで、あの曲を歌ってくれなかったの?」という気持ちに似ている。

だけど、これだけ自分の話したことがすぐにメディアで流されちゃうと難しい。だから、日々、演説の内容を更新しようと考えています。今までと違って、「今回のテーマ」というよりも、「今日のテーマ」を考えるようにしている。