空から鉄板が!死にかけたのに慰謝料わずか50万円

東京都心も危ない?
週刊現代 プロフィール

そもそも落下物が飛行機由来のものなのかわからなければ、賠償金や慰謝料を請求しようがない。

弁済されないケースも

その点で怖いのが「氷」だ。飛行機はマイナス50度の上空の寒気の中を飛行するため、給水口や排出口に氷ができやすい。こうした氷が着陸の際に車輪を出した衝撃等によって落ちるのだ。前出の成田市荒海地区に住む男性は言う。

「近くの家では短い期間に二度も屋根瓦が壊れました。うち一度は原因がはっきりしないとのことで弁済もしてもらえなかった。氷の塊が溶けてしまって証拠がないからだというのです。そんなひどいことがありますか」

 

部品など、飛行機由来のものとわかれば、航空会社が特定できなくても、航空会社、空港公団、保険会社の三者で作られた機関によって弁済してもらえる決まりがある。

しかし、氷は溶けてしまえば被害を証明するのが非常に難しくなるのだ。

国土交通省は'20年に向けて羽田空港に発着する国際線を増便するため、「新ルート」を検討している。これまでは海側から着陸していたのが「新ルート」では都心の上空を日に何百機もの航空機が飛び交うことになる。

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「新ルートになると渋谷、品川などの都心上空を飛行することになります。ちょうど恵比寿あたりで高度610mになり、そのタイミングで車輪を出すことになる。それを考えると、羽田増便による新ルート案は、大阪で起こったKLMオランダ航空の落下物事故よりも重大な事故を引き起こす可能性が高い。

高度数百mの高さから、ものすごい勢いの加速がついたボルトやナット、水やパネルが渋谷や品川などの人口密集地帯に降ってくるのです」(航空評論家・秀島一生氏)

「新ルート」では、事故の起こりやすい離着陸時に、ちょうど都心上空を飛ぶことになる。上を向いて歩くわけにはいかないが、自分の身は自分で守るしかないようだ。

「週刊現代」2017年10月14日・21日合併号より