「香り」で社内の空気をかえたエステー・V字回復の秘訣

社長にインタビュー
週刊現代 プロフィール

【リーダー】

「香りたつ」という言葉が好きです。社長就任を打診された時「私に何ができる?」と考え込み、ふと湧いたイメージがありました。

東日本大震災の時も、私には「何もできない」という無力感があったのですが、その時、がれきの中に花が咲いている映像が頭に残ったんですね。生死がかかる場面で花は役に立たないでしょう。でも、そこに咲いて香りたてば、人を和ませ、人の輪ができます。私はそんな「香りたつ」リーダーであればよいのではないか、と思ったのです。

今もセールスの日報を毎日読み、よい報告があると私の似顔絵のスタンプを押します。「ちゃんと見てるよ!」と伝えたいのです。商談のロールプレーで好成績を収めたり、工場の生産性を上げるアイデアを出したりすると、どんどん社長賞を出します。

笑顔を見せ、高く評価する、そんないい香りをさせることで、社員がより力を出してくれる、いい循環を作りたいのです。

【香り】

香りで人間関係は円滑になります。タクシーに乗った時に微妙な匂いがして寂しい思いをすることってありますよね。これの逆で、素敵な香りがする場所で話せば、少しでもよい結論が導き出せるはず。

企業のコーポレートカラーのように「香り」もアイデンティティになり得ます。また、例えばアウトドア用品販売店さんで森林の香りを流す、といった使い方もできるんです。

このように、香りの新しい使い方がもっと広まるといいですね。香りはまだまだ、未知の分野ですから。

(取材・文/夏目幸明)

『週刊現代』2017年10月14・21日号より