「安倍政権の野望」は是か否か、選挙の争点はそこだろう

国難、国難というけれど
辻野 晃一郎 プロフィール

森友・加計学園問題に、一点の曇りも行政の歪もなかったと強弁し続けるのであれば、なぜ、安倍昭恵夫人や加計幸太郎氏は表に出てこないのであろうか。

本当にやましいことがないのであれば、正々堂々と野党の証人喚問要請にでも参考人招致要請にでも応じて、経緯を国民に説明すればいいだけだ。「丁寧に説明する」と言いながら決してそうしないこと自体がこれらの問題の胡散臭さを決定づけている。

特に加計幸太郎なる人物は、仮にも教育者の端くれであるのならば、自らの教育理念と獣医学部新設にかけた情熱や計画を国民に直接訴えかける最大のチャンスではないか。

逃げ隠れしていること自体、友人であることをいいことに、時の権力者の威光を利用して利益誘導に走ったことを自ら認めていると解釈されても仕方がないだろう。

このような姿勢は、教育者としての資質に悖るだけでなく、軍需産業に加担した戦前の経済人をも彷彿させるものだ。

 

安倍氏にしろ、自民党にしろ、加計氏にしろ、「驕れるものは久しからず」だ。自分たちの驕りによって日本の民主主義を著しく傷つけた代償は、いずれ必ず自分たちで払うことになるだろう。それが世の習いだ。

国民は、今こそ、5年弱に渡る安倍政権の功罪を冷静に見極め、この国をこれ以上誤った方向に導かないための最良の選択をしなければならない。当たり前の道理をごまかし、国民を愚弄し続ける強引な官邸主導政治は異常だ。

やれ「希望の党」だの「立憲民主党」だのと、野党もドタバタ続きでまともな選択肢がないのは苦しいが、せめてこの選挙がきっかけとなって、自民党の内部からも驕りを捨てたさまざまな批判勢力が台頭し、一強の暴走が減速することを期待したい。