東京地検エリート検事「児童ポルノで停職2ヵ月」は甘すぎでは

退職金は推定1000万円以上
週刊現代 プロフィール

なぜ懲戒免職ではなかったのか

全国紙社会部東京地検担当記者が言う。

「菅井が独身なのかどうかも、地検の担当者は『個人情報なので』とノーコメントでした。普段ならば、個人的な情報がもう少し出てくるものですが……。どうやら捜査対象となった児童ポルノ業者の顧客データから、菅井の購入が発覚したようです。

菅井は独身の一人暮らしのようですから、自宅での保管は容易でしょう。同僚に聞くと、残業が多いくらいで、仕事ぶりはいたって普通だったとか。

資料のファイリングが得意だそうなので、神経質な性格なのかもしれませんね。菅井は、事件発覚後は仕事を休んでおり、退職後の仕事などについてはわかりません」

児童ポルノDVDに関しては、これだけ規制が厳しくなっても、いまだに購入できてしまうのが、実情だ。もちろん表立って販売されているわけではなく、マンションの一室が店舗代わりとなる。

客は身分証を見せて、捜査関係者でないことが確認されると、オートロックを抜けて室内へ。そこには未成年者の写真が貼られたパッケージが無数に納められたファイルが並ぶ。客が作品を指定すると、別の場所から運び屋がブツを持ってきて、受け渡しが行われる。

インターネット上のダウンロード販売も多い。プリペイド式のギフトカードなどで決済し、ハードディスクやDVDにデータを保存するのだ。

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児童ポルノの購入者がいるからこそ、被写体として被害に遭う未成年者が後を絶たない。もし保存した動画や画像がインターネット上に流出すれば、被害児童に与えるダメージは計り知れない。

菅井は全面的に自らの罪を認め、地検の担当者には「いかなる処分でも受け入れます」と語っていたという。

罰金50万円という量刑は過去の事例からしても妥当とする向きもあるが、東京地検が下した停職2ヵ月という処分は、甘いと言わざるをえない。

なぜ懲戒免職ではなかったのか。'99年に任官し、18年間国家公務員として勤務した菅井は依願退職となったことで、推定1000万円以上の退職金を受け取ることになる。

 

'14年7月に児童買春・児童ポルノ禁止法は改正された。これにより、売買や提供目的ではなく、個人の趣味として児童ポルノを所持していただけで、1年以下の懲役または100万円以下の罰金を科せられるようになっている。

児童ポルノの所有者たちによる自主的な廃棄をうながすために、罰則の適用は1年後の'15年7月からとされた。この間、多くの一般企業が、「児童ポルノを持っているなら処分しろ」と社員に通達している。当然、検察庁でも内部に注意喚起があったという。

検事である菅井は、児童ポルノの「単純所持」のリスクと違法性を十分認識していたはずだ。

'16年11月には、さいたま地方検察庁大宮区検の22歳の事務官が、未成年女性の全裸画像2点をスマホに保存していたとして、略式起訴されている。この一件により、検察庁内部ではより一層、職員への児童ポルノ禁止の喚起が徹底された。

スマホに未成年女性のみだらな画像を保存しているだけで違法となる時代に、菅井は児童ポルノDVDを12枚も購入していたのである。