独占! 北朝鮮高官の証言「我々は日本海側の原発を狙う」

「ロケットマン」呼ばわりに激怒
近藤 大介 プロフィール

「もう中ロにも止められない」

――このまま米朝の対立がエスカレートしていけば、北朝鮮と深い関係にある2大国、すなわち中国とロシアが、仲介に乗り出すのではないか。

「中ロの仲介は、さほど期待していない。

なぜなら、まずわが国と中国の習近平政権との関係は、将軍様(金正日総書記)と胡錦濤政権の蜜月時代とは隔世の感がある。

中国の国有銀行は最近、中国各地にあるわが国の大口預金を、何の予告もなく一斉に凍結してしまった。もしわが国が米帝と開戦したら、(中朝)軍事同盟を口実に、鴨緑江を渡って侵略してくるかもしれない。

そんな信用ならない国に、わが国の浮沈がかかった重要事を託せるはずもない。

また、ロシアのプーチン政権とは、このところ大変良好な関係を築いていて、プーチン大統領の年内の訪朝を、重ねて要請している。

だが問題は、ロシアと米帝との関係が悪いことだ。いまのロ米関係を考えると、やはりプーチン政権に調停役を求めるのは、荷が重いだろう。

 

その他、南(韓国)の文在寅政権は、話にならない。

日本の安倍晋三政権も同様だ。日本はかつて、米帝に追い詰められて米帝と戦争した過去があるというのに、いまや米帝の手先となって、わが国を圧殺しようとしている。日本はまったく歴史を教訓としていない。

ともかく、いま起こっている問題は、わが国と米帝とが、2国間で向かい合って解決していくしか方法はないのだ」

――1994年の第一次北朝鮮核危機の時は、最終盤でカーター元大統領が、クリントン大統領特使として訪朝し、間一髪で米朝開戦を回避した。

今回も、トランプ大統領が特使を派遣することは考えられるか?派遣するとしたら誰になるのか。

「平壌に特使が来るとしたら、おそらくティラーソン国務長官になるだろう。いまのトランプの周辺で、わが国が受け入れ可能な高官は、ティラーソンしか見当たらないからだ。

その際には、わが国はリ・スヨン外交委員長が中心になって、応対することになるだろう。

だが、これは米帝に強調しておきたいが、ティラーソンが平壌へ来るとしても、チャンスはたった一回だけだ」

ティラーソン国務長官Photo by GettyImages ティラーソン国務長官

――ティラーソン国務長官が訪朝した際には、北朝鮮はアメリカに何を求めるのか?

「求めることは、主に2点だ。

第一に、わが国を核保有国と認定すること。米帝やロシア、中国、フランス、イギリスのいわゆる5大国、それにインドやパキスタンまで核保有国と認められているのに、わが国だけダメというのは、どうしても納得できない。

わが国は自衛の手段として、どうあっても核保有国として生きていく。そのことを認めてもらわねばならない。

もう一点は、わが国と米帝とで、朝鮮戦争の休戦協定に代わる平和協定を締結することだ。平和協定の締結に向けて当事者同士が行動を起こすことこそが、朝鮮半島の平和への早道なのだ」

近藤大介(こんどう・だいすけ)
アジア取材をライフワークとする。新著『大国の暴走』(渡部恒雄氏、小泉悠氏との共著)他、24冊の著書がある。

「週刊現代」2017年10月14日・21日合併号より