「京大卒元ニート」が次から次に新たなシェアハウスをつくるワケ

暇つぶしのために世話人をやっている

東京にいた方が人生面白くなる?

東京は、なんでもあって面白いし自分はここでしか生きていけないとも思ってるけど、でもやっぱり人が多すぎて疲れるし、建物も窮屈に立ち並び過ぎていてときどき息が苦しくなる。空も狭いし川もない。電車に乗るたびに人が多くて消耗する。東京を離れるたびに、よくあんなところで暮らしてたな、と思う。

熊野の家は山の中の、周りに全く人が住んでいないような場所にある。水害でボロボロになっていた家を自分たちで直して、友人と共同で月5000 円で借りているのだ。ここは本当に静かで、夜は月の光で影がくっきりとできるほど暗いし、天気の良い朝に縁側に座って鳥の声を聞きながらコーヒーを飲んだりすると本当に気持ちいい。周りに家がないので大声で叫んでも誰にも何にも言われない。

 

ただし山の中なので、虫がたくさん発生するのが悩みの種だ。家の中にいても容赦なく侵入してくる。刺さない虫はあまり気にしないのだけどハチとムカデだけは怖い。あとやっぱり不便さはある。車がないと買い物に行けないし、外食する場所なんてあるはずもないのでひたすら自炊をする。まあ1週間くらいは楽しく滞在できるのだけど、2週間くらいすると都会のコンビニとかラーメン屋とかが恋しくなってくる。

京都の友人の家も居心地がいい。その家は周りの友人たちのたまり場になっていて、いろんな人がやってきて毎晩のように酒盛りが繰り広げられる。僕は普段はお酒をあまり飲まないのだけど京都に来ると周りが飲んべえばかりなので自分もついつい飲んでしまう。ここにいると大学時代を過ごした京都であの時の続きを過ごしているような気持ちになれる。

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だけど、京都にいると良い友人や良い街に囲まれて快適なのだけど、なんだか居心地が良すぎてここにいると自分は文章とか書かなくなってしまのではないか、とかいうことを思ってしまう。ずっと京都にいると自分は、なんとなく就職したりなんとなく結婚したりとかしてしまうのではないだろうか? それではやはり少し物足りないような気がする……。

東京は家賃や環境など、住みづらくていろいろ過酷な環境ではあるのだけど、そんな環境だからこそ生まれるような面白さがある気がしている。自分はやっぱり東京のあのわけの分からない速度の速さ、情報の過剰さに惹かれるところがある。東京にいたほうが自分の人生が面白くなるという直感がある。