韓国で、シンガポールで…急加速する仮想通貨の世界一斉規制

日本は、いったいどうなる?
宿輪 純一 プロフィール

さすがにどうかと思うのは、エストニアである。北欧は寒冷地であることも影響して、一般にITが進んでいる。エストニアは仮想通貨「エストコイン」の発行を検討しているとした。

これには欧州中央銀行が激怒して、ドラギ総裁も異例の苦言を呈した。エストニアはユーロ参加国であり、通貨はユーロである。それにも係わらず、仮想通貨を国家的に発行しようというのは言語道断であるというわけである。

 

決済機能付きの「モノ」という問題点

さらには、米国をはじめ、仮想通貨を通じて、テロ資金を調達しているとの発表が相次いでいる。IS国はもちろんのこと、北朝鮮もハッキング等で資金調達に活用し、さらに価格上昇を取り込んでいるという話などもあり、そういった面からも監視の対象となっている。

特にICOについては、ほぼ各国当局が規制の対象としている。日本でも、担当も含め今後の課題となっている(今後10月以降、金融庁の検討チームがこのような犯罪等の問題に対峙していく)。

世界的に高額紙幣の廃止に向かう流れがあるが、これも、脱税等やタンス預金(金融政策の効き目低下)の問題に加え、このような当局の監視を逃れた資金移動を規制する流れの一環である。500ユーロ紙幣は廃止することになったし、日本の1万円札すらも検討に入っている。

仮想通貨というのはモノではあるが、一方で決済と投資(投機)機能をもっていることが様々な課題の根底にあると筆者は考えている。元来、決済は国民生活そのものであるからである。これを切り離して別の商品にすることを提案したい。

このように利用者保護や、マネロンやテロ資金のような犯罪対応の規制や取締りを強化することによって、仮想通貨を始めとした金融関連市場の健全な成長につながると考えている。