「トンデモ説」に殺されないために全員が身につけるべき「武器」

医学のメリットを十分に享受するには
仲野 徹 プロフィール

病気になる前に…

病気になってからでも遅くはないが、できればその前から、医学リテラシーを身につけておくことが望ましい。さして難しいことではない。

まずは、病気に関するキーワードを、それに関係するいくつかのプリンシプルといっしょに頭にいれておけばいい。そうしておけば、ニュースなどでその用語を聞くたびに、自然とイメージが深まっていく。専門用語とはいえ、言葉というのはそういうものだ。

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そうなれば、自然と批判的な態度が身について、怪しげな話には騙されなくなるだろう。そして、最後は自分自身を守ることになる。

それだけではない。あやしげな治療法に惑わされそうな知人がいたら、きちんとした言葉で話すことによって思いとどまらせることだってできるはずだ。

 

まともな治療法が少なかった時代は過去になった。医学は進歩し、我々が生きていく上において重要な科目になったということのだ。

本来ならば、中等教育あたりで病気についての基本的なコンセプトを教えるべきではないかと常々考えている。そうすれば、長期的には医療費の削減にもつながっていくだろう。

しかし、そんなものを待っていてはいつになるかわからない。まずは、自分自身で医学リテラシーを上げること。進歩した医学のメリットを十分に享受するにはそれしかないのである。