TBSがテレ朝を視聴率で逆転!その「全内幕」

成功法則はあっという間に陳腐化する
週刊現代 プロフィール

「狙い」は見抜かれる

TBSでディレクター、プロデューサーとして『中居正広の金曜日のスマたちへ』などを担当し、現在はフリーのプロデューサーである角田陽一郎氏はこう語る。

「昨年秋にTBSドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』がなぜ大ヒットしたか、その答えは番組のプロデューサーが主演の新垣結衣さんを大好きだからにつきるんです。

ダンスのネット動画を配信すればヒットするなどのマーケティング的な計算はしていなくて、考えていたのはいかにガッキーをかわいく撮るかだけ。TBSはいまだに官僚的な組織ではあるんですが、そういった冒険を許す土壌が昔からあるんです」

角田氏は、TBSは不器用だがシンプルに、テレ朝は戦略的に、面白い番組を追求してきたと指摘する。

「いまの時代はSNSの普及によって、テレビ局側の『狙い』がすぐに見抜かれて、広まってしまう。

戦略的であることよりも、ピュアで不器用なほうが視聴者に好感を持たれるんです。その点、TBSの番組作りのほうが、今の時代に合っているのだと思います」

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TBSでは今秋の日曜劇場で、池井戸潤氏原作の『陸王』が始まる。『半沢直樹』と同じスタッフで、主演は役所広司。対してテレ朝は『ドクターX』『相棒』『科捜研の女』を今秋放送する。かげりが見えるとはいえ、ドラマは看板の3シリーズで戦うしかない状況だ。

しかし、むしろ今秋、テレ朝が勝負をかけるのは、東山紀之がキャスターに初挑戦する『サンデーLIVE!!』だろう。

 

テレ朝の早河洋代表取締役会長は『ニュースステーション』の初代プロデューサーであり、数字をとれるニュース番組については一家言がある。

しかし日曜朝には、15%の視聴率を稼ぎ出す、TBSの『サンデーモーニング』が立ちはだかる。この牙城を崩すことができれば、TBSにはかり知れないダメージを与えることができる。

いっさいの言い訳を許さない視聴率という現実。10月から年末へ、勝負の第四四半期、笑うのはどちらか。

「週刊現代」2017年10月7日号より