TBSがテレ朝を視聴率で逆転!その「全内幕」

成功法則はあっという間に陳腐化する
週刊現代 プロフィール

挑戦する怖さ

要はマンネリである。ここ数年、テレ朝の連ドラは医療モノと刑事モノばかりが目立つ。もちろん、ある程度の視聴率は見込めるが、『相棒』や『ドクターX』を超える作品は出てこない。

ドラマより深刻なのがバラエティだ。連ドラはたとえ低視聴率で惨敗したところで、3ヵ月で終わり、次の作品が始まるので実のところ傷は浅い。だが、バラエティはそうはいかない。

飲食店とタイアップしたコーナー「帰れま10」が人気だった『お試しかっ!』や、ロケを行わずたくさんのお笑い芸人がスタジオ内でトークするだけの『アメトーーク!』は、低予算で高視聴率を稼いだ。だが、いつしかテレ朝のバラエティはどの番組も同じような雰囲気になっていった。

事実、4~5年前は高視聴率を次々と叩き出したテレ朝のバラエティ番組はほとんどがピークを過ぎて、低迷している。ひな壇にお笑い芸人が並んで、内輪ネタを繰り広げる『ロンドンハーツ』(現在は『金曜★ロンドンハーツ』)は、かつては15~20%の視聴率を誇っていたが、いまは8%前後だ。

ロンドンブーツ1号2号Photo by GettyImages

だが、終わらせるに終わらせられない。画期的な後続番組が準備できているわけではなく、さらなる低視聴率を招くというリスクを避けたい心理が働く。このご時世、8%は致命的に悪い数字でもなく、それが新たなチャレンジを阻んでいる面もある。

毎朝9時には前日の視聴率表が各番組プロデューサーのもとに届けられる。「視聴率は水物」というのは外野のお気楽なたわごとに過ぎない。

わずかでも下がれば、営業サイドを通じてスポンサーからのクレームが舞い込む。もしゴールデン帯に5%前後しか数字が取れなければ、またたく間に冷や飯だ。

 

成功体験にとらわれない斬新な新機軸を、と頭ではわかっていても、とても実行などできない。結果、コンテンツの焼き直しという落とし穴にハマっていく。

日テレのある編成担当幹部はこう苦笑する。

「うちは改編期でもないかぎり、安易な拡大版は絶対にやりません。視聴者の体内にいかに番組表を埋め込み、視聴習慣をつけるかが重要だからです。テレ朝のように拡大版を連発していると、視聴習慣はつけてもらえないでしょう」