日本発の超技術!もしもこれが軍事に悪用されたら世界は…

【科学ルポ】ハプティクスとは何か②
海猫沢 めろん プロフィール

たとえば、簡単にヒューマノイドに入れることができるんです。別にヒューマノイドじゃなくても、自動走行でもいいんですけど。そうすると簡単に数千人の兵隊ができるんです

なるほど。軍事目的は確かにありそうだが、それはどのくらい高性能になるのだろう。

リアル・ハプティクスを悪用すると……

まったく人間と同じように動きますよ。しかも遠隔操作だから、やられたって何も命に関係ないわけです。

この前、アメリカであった事件では、銃を乱射してる犯人に小さなロボットが寄って行って、ドーンと爆殺した。実はこれ、陸軍が持っているんですよ。それを何台かだけ、地方警察に貸してある。それを使ったんです。

これと同じことで、たとえばロボットがソーッと忍び込んで大統領の首をしめて殺しました。そうすると誰が犯人なんだって、難しいですよ、けっこう

確かに、ドローンもそういう目的で使おうと思えば使えてしまうわけで、もはや規制はなかなか難しいだろう。

こうした技術は、たとえば特許を出すときに制限できないものだろうか。

できません。軍事はぜんぜんだめです。だから、技術をぜんぶモジュールに入れてしまって、そのコアに秘匿化をかけて、特定の者にしか売らない。要するに性能をグッと落とすわけです。それに必要な分だけしか入れないという形にして、コントロールするしかない

なんだかSF映画によくある「このチップを入れるとロボットの性能が何倍にもなってしまう……悪の手に渡してはいけない!」という設定。あれを思い出した。

道具は使う人間によって毒にも薬にもなるが、ハプティクスもまた同じ運命にあるようだ。

精度が高くなりすぎたと言っても過言ではないこのリアル・ハプティクスだが、大西先生はこの研究をいつからはじめたのだろうか。

そもそも学生時代、元は何の研究をしていたのだろう?

学生のときは磁気浮上車両を研究していたんです

磁気浮上車両——リニアモーターカー??

なぜリニアモーターカーの研究がリアル・ハプティクスにつながったのか……それには奇妙な偶然が関わっていた。

(→第3回はこちら http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52999

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