中国発・日本を壊す「猛毒食品」衝撃の実態

それでも輸入せざるを得ない悲しき事情
奥野 修司 プロフィール

中国は遺伝子組み換えに積極的

EUにはRASFFという、安全でない輸入食品があればEU全土に警報を発するシステムがある。中国産米製品に未承認のGM米が混ざっていることがわかったのもRASFFからだった。

初めて分かったのが2006年で、日本が重い腰を上げたのは翌年だった。

RASFFでGM米が混入しているとわかったのは米粉やビーフンで、これらの原材料は、ほぼ100%中国産米である。

問題はこのGM米が混入した米で加工した食品である。米を加工した食品には、おかき、あられ、から揚げ粉、餃子の皮などいろいろあるが、では、これらにGM米が使われているかどうか検査するかというと、まず検査しない。加工食品に使われた中国産GM米は、ノーチェックで入っていると思ったほうがいいだろう。

前出の高橋五郎教授はこんなことを言っている。

「中国は、食品から遺伝子組み換えを排除しているように見えますが、実は遺伝子組み換えをやめる気はなく、拡大していくつもりです。どう拡大していくかというと、工業製品に使うのです。工業製品というのは、せんべいのような加工食品です。拡大せざるをえないのは、遺伝子組み換えなしに中国の食料生産が成り立たないからです」

 

牛肉戦争になってしまう

さらにこの国が自ら危険な食品であることに目をつぶって、輸入しやすいようにしていることもある。一例をあげればアメリカ産牛肉だ。

最新の機器を使って検査すれば、アメリカ産牛肉から国産牛の600倍もの女性ホルモンが検出される事は明らかなのに、いまだに一昔前の計測法で検査している。この方法だとピコグラム(1兆分の1)単位のホルモンは検出できない。

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あえてこの方法をとっているのは、アメリカと事を構えたくないから。アメリカ産牛肉には日本が禁止しているホルモンも使われていて、そんなものが検出されたら、輸入禁止にせざるを得ない。

そうなると、アメリカが対EUにしたように、牛肉戦争になるだろう。国民を犠牲にしても、そんなトラブルだけは避けたいのである。

それ以外にも、アメリカへのお追従は恥ずかしくなるほどだ。たとえばポストハーベスト農薬の残留値だ。アメリカの乳製品を輸入するために、猛毒のアフラトキシン濃度を国際基準により20倍も甘く、EUより400倍も甘くした。

猛毒のマラチオンも、輸入小麦は国産米の80倍もゆるい。有機リン系殺虫剤のクロルピリホスメチルも、米に対して輸入小麦が100倍ゆるい。ネオニコチノイド系農薬を50~2000倍まで緩和したのもそうだ。いずれもアメリカの農産物を輸入しやすくするための”配慮“といってもいい。

これも言ってみれば、食料を自給できないゆえの悲しさかもしれない。

鈴木宜弘東大教授のこんな言葉が忘れられない。

「何かあれば命に関わる大問題とわかっていても、目先の儲けと自分の立場の保全に進んでしまう。みんな『今だけ、金だけ、自分だけ』という発想になってしまったんです。なんで人間はこんなにアホなんですかね」

わが子の未来を閉ざしたくなければ、親が食品を選ぶ厳しい目を持つしかないだろう。