女子中学生を「買春」子どもを食い物にする自称カウンセラーが増殖中

エビデンスなき療法に要注意!
原田 隆之 プロフィール

いったいどちらが相談者なのか

それにしても、悩み多い世の中を反映してか、自称「カウンセラー」(そろそろ、「似非カウンセラー」と呼んでもよいだろうか)の多いことに驚かされる。

自分たちで設立した相談室やカウンセリングルームで仕事をしている者もいれば、「やる気スイッチマン」のように個人でウェブサイトなどから相談を受け付けている者もいる。

いずれにも共通するのは、にっこりと笑った渾身の写真を掲載し、よくわからない資格や経歴をこれでもかと並べているところである。さらには、「効果」の紹介とばかりに、いろいろな「感動エピソード」を物語調に紹介している。

〔PHOTO〕iStock

また、気になるのは、過去に自分が悩んだ体験や病歴などを売り物にしていることが多い点である。「やる気スイッチマン」も、過去にはやる気のない思春期の若者の典型であったと自己紹介していた。

これはおそらく、「同じ悩みを持った者同士のほうがわかり合える」「それを克服した自分だからこそ、同じ悩みを抱えている人を助けてあげたい」というわかりやすいメッセージなのだろう。

しかし、これは場合によっては危険である。私自身、大学院で臨床心理士の養成に携わってきたが、面接などで重視するのは、本人の精神的健康さであって、悩んでいた過去ではない。そもそも心身ともに健康でなければ、この仕事は務まらない。

 

重大な悩みや問題を克服して、さらに健康になったのであればよいが、まだどこかにそれを抱えているようでは、客観的に相手の話を聞くことなどできなくなる。

それどころか、悩みを聞く立場に身を置くことで相手より一段上に立ったように錯覚し、あたかも自分の問題がなくなったように感じたいという「自己治療」のような心理が透けて見えることがある。

これでは、どちらが相談者でどちらが援助者かわからなくなる。