奇跡の腸内物質「スペルミジン」で長生き、そして認知症も防げる

マウス実験では寿命が25%も延びた
週刊現代 プロフィール

ここまででも、スペルミジンの威力が十分おわかりいただけたと思う。しかし、この物質は、まだまだ大きな可能性を秘めている。スペルミジンは、「究極の病」がんも予防しうるのだ。

冒頭に登場したテキサスA&M大学のリュウ博士が解説する。

「そもそも我々が行った研究は、マウスが、肝臓がんになる可能性を低くするためのものでした。内部にゴミが増え、損傷した細胞は、がんなどの腫瘍になるリスクが高い。そこで、オートファジーを活性化させれば、がんを防げるはずだと思ったのです。

鍵となったのが、MAP1Sという物質。これを増やせば、オートファジーが活性化するとわかっていた。このMAP1Sを増やすために有効だったのが、スペルミジンだったのです。

そして最終的には、先ほど言ったとおり、スペルミジンの投与によって寿命が延びました。そして同時に、がんの可能性も低くすることができたのです」

 

様々な効果を持ち、もはや「奇跡の物質」と言っても過言ではないスペルミジン。特筆すべきは、体内でこの物質を増やすために、特殊な運動をしたり、入手困難な食べ物を食べたりといった、特別難しいことをする必要がない点だ。

スペルミジンが多く含まれる食品を食べれば、小腸で吸収され、血中に入り、血液に乗って全身の細胞に運ばれる。スペルミジンを合成しやすくする食品を食べれば、腸でスペルミジンがつくられ、やはり血液に乗って全身をめぐっていく。

では、どんなものを食べれば、体の中でスペルミジンを増やすことができるのか。第2部で詳しくご紹介しよう。

<第2部は9月29日に公開します>

「週刊現代」2017年9月23日・30日合併号より