医療界の名門で起きた「ハレンチ騒動」の結末

通報した人が、クビになり…
長谷川 学 プロフィール

校長発案の美脚コンテスト

人の命を預かる専門職を養成する教育現場でそのようなことが起きていればただ事ではないが、黒沼氏が告白する内容は驚くべきものだ。

「たとえば数年前の学園祭でのことですが、当時の校長が、『美脚コンテストをやる』と言い出したことがありました。

学園祭の企画として実施するとして、女子学生に『脚の写真を撮りたい』と求めていたのです。それも一人だけではなく、複数の女子学生に写真撮影を求めていた。

学校の責任者の校長みずからが、女子学生にそのようなセクハラ行為をしていたのだから信じられない。

さすがに一部の教員から強い反対が出て、美脚コンテストは実施されなかった。しかし、当の校長は女子学生らに『お前、胸がないな』などとセクハラ発言もしていた」

そうした学生に対する「セクハラ的言動」は校長だけにとどまらない。女子学生の証言――。

「学校の事務責任者だった事務長が触ってきました。別の女の子はお腹を触られていた。気持ちが悪いし、意味がわからない。ドン引きです」

事務長は女子学生をデートに誘うこともあった。実際に誘いを受けた女子学生の知人が言う。

「事務長はLINEを送って、『ディズニーに行こう』と誘っていました。彼女が断っても、しつこく誘ってきたそうです。しかも、学校内で目が合ったら、『手を振ってね』と言われたそうで、気持ち悪かったと……」

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こうした行為について、女子学生たちは「後で何をされるかわからない」との理由で、抗議や通報ができなかったと胸の内を黒沼氏に明かしている。

医療系の専門学校は病院などとの結びつきが強いため、教職員に嫌われたら就職できなくなるという恐れを生徒たちは抱いていたわけだ。

実際、「就職させない」と学生に直接言うような教員もいた。

 

「教務主任だった男性教員は、学生への執拗なハラスメントをしていた。ある男子学生に対して、『お前は青い血が入っているから人間じゃない。別の生き物だ』などと面罵したうえで、『お前の希望先には就職させないぞ』などと脅していた。

授業中に、特定の女子学生を立たせて、執拗に責め立てるなど個人攻撃していたこともあった。追い詰められた女子学生は元々気の優しい性格だったこともあって、トイレに駆け込んで、嘔吐していたほどです」(黒沼氏)

その女子学生は教務主任の講義がある月曜日を恐れて、「月曜日がなくなればいい」と周囲に話していたという。

「一方で、その教務主任は気に入った特定の女子学生とは『親密交際』をしていた。校内の一室に二人きりで入るところを学生たちに目撃されています」(男子学生の一人)