給料地銀トップ!スルガ銀行「結果につなげる経営会議」はここが違う

地銀壊滅時代に5期連続の最高益更新
週刊現代 プロフィール

計画はどんどん変更する

ブルームバーグによると、スルガ銀行の平均年収は810万6000円で地銀トップ。金融機関全体で見ても、三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行を上回り、三井住友銀行の814万8000円に次いで業界2位という。

 

金融機関関係者を驚かせたのが、'08年のゆうちょ銀行との住宅ローンでの提携だ。

民営化されたばかりで、巨額の資産量を抱えるゆうちょ銀行が個人融資に乗り出すことは当時、民間の金融機関にとって脅威以外の何物でもなかった。まさに「民業圧迫」。業界は黒船を追い払うべく、一致団結していた。

そこに風穴を開けたのが、スルガ銀行だった。ゆうちょ銀行の窓口で自行の住宅ローンの仲介をしてもらう代わりに、そのノウハウを譲る提携をしたのだ。もちろん、経営会議は紛糾した。

Photo by GettyImages

「社外役員として、あれには本当に驚きました。ある意味で抜け駆けですから、他行から何を言われるかわからない。『そんなことをして大丈夫ですか?』と聞いたくらいです。

しかし、岡野会長の答えは明快でした。『個人向けローンを積極的にやると決めた以上、静岡だけでやっていても未来はない。まずはゆうちょ銀行と提携して、全国に打って出るのが一番早い。やるしかない』と。

戦略的に正しいことは、抵抗があってもやるのが、スルガ銀行のスタイルです。実は岡野会長から、『これからのスルガ銀行をこうしたい』といった青写真を聞いたことはありません。無計画だからではない。ベンチャー的な考え方ですが、今できることで一番面白そうなことをやり続けるというのが彼の考え方なんです。

組織だから計画は立てますが、時代はどんどん変化するから、その通りになるはずがないし、今、最善と思ったことが5年後も最善とは限りません。その時々に最善と思えることに全力でチャレンジし、時代に応じて柔軟に変化していくことが、岡野会長と経営陣の経営哲学だと思います」(前出・成毛氏)