給料地銀トップ!スルガ銀行「結果につなげる経営会議」はここが違う

地銀壊滅時代に5期連続の最高益更新
週刊現代 プロフィール

立ったまま働く男

こういった経営を可能にしているのは、岡野会長独特の人間観だ。慶應大学で同期だった評論家の佐高信氏が言う。

「彼は幼稚舎から慶應だし、岡野家の御曹司なのですが、いわゆる二世経営者ではありません。人間をタテではなく、ヨコの感覚から見ている。上から目線で見るのではなく、あくまで対等に見ているということ。

スルガ銀行躍進のきっかけの一つに、女性向けローンに積極的に取り組んだことが挙げられますが、それも彼の性格がよく表れているのではないでしょうか。年配の経営者にありがちな、女性を一段下に見る視線の持ち主には生まれない発想でしょう。

女性にだって男性と同様に、資金のニーズはある。それを掘り起こしたことで業績拡大につながった」

 

スルガ銀行は岡野会長の曾祖父が1887年に創業し、今も岡野会長の資産管理会社が大株主に名を連ねる。しかし、オーナー企業にありがちなワンマン経営ではない。

前出の成毛氏が言う。

「地銀の創業一族と言えば、地元のお殿様のような人をイメージするかもしれませんが、彼はまったく違います。

会長室ではいつも立って仕事をしています。部屋のドアも開いていることが多く、社員が頻繁に出入りして岡野会長と話をしている。ここで即断即決の決裁を下しているのです」

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女性向けローンに限らず、スルガ銀行にはユニークな取り組みが多い。ATMを搭載した移動式の「銀行窓口車」や足湯を併設した銀行窓口。ANAやリクルートと提携して、マイルやポイントが貯まりやすい支店も開設している。

これらはすべて、経営会議で提案され、議論の末に採用された施策の数々だ。

「スルガ銀行はソフトバンクと組んで、いち早くネットバンキングにも参入しました('07年に提携解消)。ネットを活用することで顧客は静岡県内だけではなくなり、もはや全国展開している銀行と言っていいほどです。

さらに行員のモチベーションを高めるためにメガバンク並みの給料を支給しています」(フィスコ情報配信部長・村瀬智一氏)